前日の米株式市場では、NYダウは431ドル安と大幅反落。米1月卸売物価指数(PPI)が市場予想を上回る上昇となり、米インフレ警戒感が強まった。この米株安を受けて、東京株式市場も売り先行でスタート。売り一巡後は下値に買いが入り下げ渋ったが、後場にかけ再び売られ2万7500円前後での攻防となった。
日経平均株価は前日に昨年12月中旬以来、約2カ月ぶりの水準に上昇していただけに、週末を控え利益確定売りも膨らんだ。
下げ幅は一時220円を超えたが、外国為替市場での円安進行を背景に下値では押し目買いも入った。
半導体関連株などが安い一方、鉄鋼株や銀行株、海運株などは堅調だった。
16日の米株式市場では1月の米卸売物価指数(PPI)が予想以上に上昇したのを受け、インフレの高止まりと米連邦準備理事会(FRB)による利上げの長期化を警戒した売りが相場を押し下げた。東京市場でも米長期金利の上昇を嫌気して、高PER(株価収益率)のグロース(成長)株を中心に売りが出た。
日経平均は前日に約2カ月ぶりの高値水準を付けており、利益確定売りも出やすかったが、2万7500円近辺では下げ渋った。押し目買いが入ったほか、円相場が1ドル=134円台まで下落するなかで短期筋による先物の買い戻しがみられたのも相場を下支え要因になったほか、来週初の20日は米国市場がプレジデントデーで休場となるだけに、海外投資家の動きも鈍く次第に様子見ムードが強まった。
東証株価指数(TOPIX)は反落し、終値は前日比9.16ポイント(0.46%)安の1991.93で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で2兆6692億円。売買高は11億1321万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1134と、全体の6割を占めた。値上がりは617銘柄、変わらずは86銘柄だった。