トランプ米大統領が経済活動再開の指針を公表し、米製薬会社による医薬品開発のニュースも伝わり、新型コロナウイルスに関する対策が進むとの期待が広がった。米株価指数先物が時間外取引で上昇するなか、短期筋による買いが優勢になった。東京株式市場では大型株を中心に買われ、日経平均株価は大幅高。2万円が視野に入る水準まで値を戻した。
午前9時台半ばには日経平均の上げ幅が600円を超えた。市場関係者は「海外勢などの買い戻しが主体」と指摘。日本での新型コロナ感染拡大を見込み売りを増やした投資家による買い戻しとみられていた。
「今晩のNY株高への期待感が広がった。米経済活動の再開指針はもとより、新型コロナ治療薬への期待もあり、時間外の米株先物は大きく上昇しているが、ハシャギすぎだ。米国では良い材料が出尽くした感があり、経済回復は依然不透明だ」との声が聞かれた。
東証1部の値上がり銘柄数は1063と、全体の49.0%を占めた一方、値下がりは1034、変わらずは71と全面高の展開にはならなかった。安倍晋三首相が16日に緊急事態宣言の対象を全国に拡大したのを受け、外出自粛など経済活動の停滞が広範囲で起こるとの懸念で、内需関連銘柄に売りが出た。
JPX日経インデックス400は反発した。終値は前日比202.58ポイント高の1万2959.81だった。東証株価指数(TOPIX)は反発し、20.30ポイント高の1442.54で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆6104億円。売買高は14億905万株だった。