前日の米国株市場が休場だったこともあり強弱感対立のなか動きの乏しい展開と思われたが、寄り付きから買い優勢で日経平均は下値を切り上げる展開となった。
昼休み時間中には日銀が大規模な金融緩和の維持を決めたと発表した。一部で政策修正の観測があったものの、現状維持を好材料と捉える投資家が後場、開始直後に買いを入れ、日経平均の上げ幅は一時300円を超えた。
しかし、日本時間18日午後の取引で米長期金利が上昇し、短期間での金利変動への警戒が強まり、幅広い銘柄に売りが出た。米株価指数先物の下げを見た短期筋が日経平均先物に売りを出したことも、指数を押し下げた。
更に日銀の金融政策発表をなど受けて、後場は値動きが荒くなりマイナス圏に沈んだ。日銀は大規模金融緩和策の維持を発表し、それを受けていったんは後場寄り一段高に買われたものの、その後は幅広い銘柄に売りが広がり全体指数を押し下げた。これまで売り込まれていた半導体製造装置の主力株が高かったほか、値がさの機械株の一角に買いが入ったものの、これまで相場を牽引していた鉄鋼株などに利益確定の売りが集中し、市場のセンチメントを悪化させた。
午後には幅広い銘柄に売りが広がったものの、大型株を中心に物色の矛先が向かう流れは変わらなかった。主力銘柄には下値では値ごろとみた買いも入り、大引けにかけては下げ幅を縮めた。
市場からは「日銀決定会合の結果発表後に一段高となったが、先の『利上げの可能を議論』との観測報道をにらんで売った向きが買い戻したのだろう。もっとも、米長期金利上昇の影響は大きく、一気に売りに傾いた。来週はFOMC(米連邦公開市場員会、現地25−26日開催)を控えており、それまでは方向感が出にくいのではないか」(との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は反落した。東証株価指数(TOPIX)も反落し、前日比8.33ポイント安の1978.38で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆8125億円。売買高は12億2657万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1557と、全体の約7割を占めた。値上がりは538、変わらずは89銘柄だった。