取引時間中としては4月18日以来約1カ月半ぶりに心理的な節目の2万2000円を割り込む場面があった。
一方、TOPIX(東証株価指数)は8営業日続落し、同25.72ポイント安の1736.13ポイント。8連敗は12年7月の9連敗以来の連続安となる。
イタリアの政局不安に端を発した欧州株安や米株安を受けて主力株を中心に広範囲に売られる展開を余儀なくされた。外国為替市場ではユーロ安が進んだほか、円は対ドルでも買われ一時1ドル=108円台前半まで円高が進んだことも重荷となった。海外ヘッジファンド筋による先物への売りも、現物株の下げを助長した。
相場の変動率を示す日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)は一時、前日比約27%高い20.29に急上昇し、警戒水準とされる20を上回る場面があった。投資家心理が一段と悪化し、海外のヘッジファンドを中心に株価指数先物を売る動きも目立った。
大手証券によると、2017年末時点で年金や保険会社、銀行などが保有するイタリア国債残高は6兆円弱。信用力の低いイタリア国債価格は急落したことで、評価損懸念が台頭。米独での金利低下による運用難に加えた「ダブルパンチになった」格好だ。
JPX日経インデックス400も続落。終値は前日比244.65ポイント安の1万5349.23だった。
東証1部の売買代金は概算で2兆7783億円。売買高は15億9261万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1760、値上がりは292、変わらずは32銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は、非鉄金属、保険業、ガラス・土石製品の下落が目立った。上昇は、その他製品のみ。
個別では、トヨタ自動車が売られ、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも下落した。東京エレクトロン、ファナックも値を下げた。武田薬品工業が安く、花王、資生堂も売りに押された。レオパレス21が急落、保土谷化学工業も大幅反落となった。サニックス、サンデンホールディングスなどの下げも目立つ。アウトソーシングも安い。
半面、ソフトバンク、任天堂が大幅高、昭和電工、NTTがしっかり。メガチップス、IBJが値を飛ばし、エー・アンド・デイも上昇した。gumi、マネックスグループが物色人気となり、インフォテリア<、芝浦メカトロニクスも高い。
東証2部株価指数は前日比56.71ポイント安の7203.49ポイントと5日続落した。
出来高7488万株。値上がり銘柄数は80、値下がり銘柄数は354となった。
個別では、省電舎ホールディングス、森組、ブルドックソース、オーミケンシ、Oak キャピタルなど65銘柄が年初来安値を更新。ウェルス・マネジメント、JMACS、クリヤマホールディングス、日本モーゲージサービス、インタートレードが売られた。
一方、アーバンライフがストップ高。富士古河E&C、那須電機鉄工、D.A.コンソーシアムホールディングス、ビート・ホールディングス・リミテッドなど5銘柄は年初来高値を更新。アートスパークホールディングス、ファステップス、相模ゴム工業、アイケイ、リテールパートナーズが買われた。