朝方は、ウクライナ情勢の悪化を受け、リスク回避の売りが先行した。ロシアのプーチン大統領は21日、ウクライナ東部の親ロシア派地域の独立を承認する大統領令に署名した。欧米各国との対立深刻化が警戒され、時間外取引の米株価指数先物安とともに軟調に推移し、後場入り後には2万6243円73銭(前日比667円14銭安)まで下落した。売り一巡後は下げ渋ったが、戻りは限定され、引けにかけて2万6400円台でもみ合った。
東京株式市場は23日が祝日で休場とあって、米市場の反応などを見極めようと下げ渋る場面もあった。ただ、値ごろ感を意識して買い直す動きは続かなかった。
第一三共をはじめ医薬品株や、直近下げの目立ったリクルートなどが買われたが、上昇銘柄は一部に限られた。
市場からは「地政学リスクをにらみCTA(商品投資顧問)など短期筋が動かしているようだが、ロングオンリーの海外マネーは静観している。アップサイドの理由が見つけられず、動けないようだ」との声が聞かれた。
東証1部の値下がり銘柄数は1815と、全体の約83%を占めた。値上がりは290、変わらずは77銘柄だった。東証1部の売買代金は概算で2兆7093億円。売買高は11億3893万株だった。
JPX日経インデックス400は4日続落した。東証株価指数(TOPIX)も4日続落し、29.60ポイント(1.55%)安の1881.08で終えた。