朝方は出来高や売買代金が盛り上がったが、後場は株価が値を消すのと歩調を合わせるように代金の伸びも鈍った。東京株式市場は結局、値動きも商いにも派手さはない、週初らしい終わり方となった。2月4日以来、1カ月ぶりの安値となった。
米雇用指標の改善や米追加経済対策が米議会上院で可決したことを受け、週明けの日経平均は高く始まった。一時は400円近く上げる場面もあるなど、買いが先行した。朝の取引開始前にNYダウ工業株30種平均の先物が大きく伸びたことも買い安心感を誘った。外国為替市場で円相場が1ドル=108円台半ばまで下落したことで、輸出企業の採算向上をにらんだ買いも誘った。
ただ、買いは続かず、次第に軟化。米長期金利上昇への警戒感とともに時間外取引の米ナスダック先物が値を下げ、中国上海総合指数や上海総合指数の下落なども重しとなり、後場に入り下げに転じた。
市場からは「米金利高止まりで上は買えない状況だ。米ナスダック先物が値を下げ、NYダウ先物も値を消し、連動した動きだ。週末にメジャーSQ(特別清算指数)算出、来週16−17日にはFOMC(米連邦公開市場委員会)を控え、警戒感が強まりつつある」との声が聞かれた
JPX日経インデックス400は反落。終値は前週末比14.75ポイント安の1万7114.19だった。東証株価指数(TOPIX)も反落し、2.60ポイント安の1893.58で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆9862億円。売買高は15億1102万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は889と、全体の約4割だった。値上がりは1211、変わらずは94銘柄だった。