前日の米国市場で決算を控えている米半導体大手エヌビディアが上伸するなど、ハイテク関連株が値を上げた流れを引き継いだ。また、利上げ長期化による米長期金利上昇に伴う日米金利差拡大から円相場が一時1ドル=146円台半ばへと円安が進んだことが輸出関連株高に寄与し、日経平均は前場中盤にかけ3万1906円10銭まで上げ幅を広げた。後場に入ると、円安が一服したほか、週末にかけての重要イベントを前に模様眺めムードが広がり、次第に上げ幅を縮め、3万1800円台でこう着感を強めていた。
日経平均は前週に1000円超下げ、18日には約2カ月半ぶりの安値を付けたとあって自律反発狙いの買いも入りやすかった。ただ、買い一巡後は上げ幅を縮小した。前日に米長期金利は一時4.35%と、2007年11月以来の高水準となった。米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めが長引くとの警戒感は日本株相場の重荷で、上値追いの動きは限られた。
日銀の植田和男総裁と岸田文雄首相が会談すると午後に伝わると、円相場は急速に下げ渋る場面があったが、株式市場での反応は限られた。
市場では「週末に国際経済シンポジウム『ジャクソンホール会議』など重要イベントを控えて投資家の様子見姿勢は強く、1日を通して商いは閑散としていた」との声が聞かれた。全般は森より木を見る展開を強いられそうだ。
東証株価指数(TOPIX)は続伸し、24.22ポイント(1.08%)高の2265.71で終えた。JPXプライム150指数は8.65ポイント(0.86%)高の1012.00だった。
東証プライムの売買代金は概算で2兆7279億円。売買高は10億8507万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1329と、全体の約7割を占めた。値下がりは443、変わらずは62銘柄だった。