前日の米国株市場が冴えない動きをみせていたことに加え、ECB理事会後に外国為替市場でドル安・円高が進んだことで、リスク回避の売りが優勢となった。
9日の北朝鮮の建国記念日を前に地政学リスクが高まり、持ち高を整理する売りが広がった。
円相場は一時、1ドル=107円62銭近辺と約10カ月ぶりの高値に上昇し、輸出関連株の売りを促した。
さらに、日本時間午後にメキシコで大地震が発生、ハリケーン被害に続き米国経済へのダメージを懸念した売りを誘った面もあったようだ。
売買代金は本日メジャーSQ算出日だったこともあって2兆7000億円強まで膨らんだ。
JPX日経インデックス400は3日ぶりに反落した。終値は前日比43.28ポイント安の1万4117.86だった。
東証株価指数(TOPIX)も3日ぶりに反落し、4.70ポイント安の1593.54で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆7145億円、売買高は18億6042万株だった。
東証1部の値下がり銘柄数は1247、値上がりは678、変わらずは101銘柄だった。
8日算出の株価指数先物・オプション9月物の特別清算指数(SQ)は、1万9278円13銭だった。
業種別では、保険業、鉄鋼、食料品が下落率上位だった。一方、その他製品、サービス業、空運業など5業種が上昇した。
個別では、ファーストリテで年初来安値の30,000円(前日比-720円)で引けた。ソフトバンクグループが軟調、安永は前場年初来高値を付けたものの終盤に利食われた。ダイキン工業、キヤノンも冴えない。積水ハウス、味の素、三井不動産も売られた。
半面、阿波製紙がEMP(電磁パルス攻撃)関連銘柄として買われストップ高。巴コーポレーションも電磁波シールド関連として大幅高となった。開発するがん免疫薬の適用範囲の拡大期待が高まった小野薬が買われた。ソニーや任天堂、三菱ケミHDも上昇した。コマツとSMCは年初来高値を更新した。
東証2部株価指数は3日ぶりに反落し、前日比36.36ポイント安の6515.28となった。
値上がり銘柄数は158、値下がり銘柄数は270となった。
個別では、シャープと朝日インテクが売られ、郷鉄工所がストップ安。インタートレード、フライトHD、カーチスHDなど9銘柄が年初来安値を更新した。
半面、技研興業がストップ高と5日続伸、タイのリサイクル事業参画でエンビプロ・ホールディングスが一時ストップ高と活況。
ヴィンクス、イサム塗料、櫻護謨など10銘柄は年初来高値を更新した。日本ピグメント、カネヨウ、ミロクが買われた。