5月31日以来およそ2カ月半ぶりの安値となった。
北朝鮮情勢が一段と緊迫化していることに加え、為替が円高・ドル安に振れたため、リスク回避の動きに下げ幅を拡大し、一時1万9486円48銭(前営業日比243円26銭安)まで下押す場面があった。
外国為替市場で円相場が一時1ドル=109円台前半まで上昇した。一段の円の強含みを警戒し、買いを手控える動きも出た。
その後は、円高一服や日銀のETF買い期待を支えに下げ渋ったが、戻りは限定され、大引けにかけて1万9500円台前半で停滞した。
内閣府が発表した2017年4〜6月期のGDP速報値は、物価変動を除く実質で前期比1.0%
増となった。
JPX日経インデックス400は4日続落し、前営業日比157.97ポイント安の1万4209.59だった。東証株価指数(TOPIX)も4日続落し、18.19ポイント安の1599.06だった。
業種別では33業種中30業種が下落し、上昇は石油・石炭、倉庫・運輸、パルプ・紙の3業種にとどまった。
値下がり1位は鉄鋼で、以下、金属製品、精密機器、非鉄金属、ガラス・土石、その他製品と並んだ。
東証1部の売買代金は、2兆5731億円。売買高は19億5911万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は全体の8割を超える1627、値下がりは342、変わらずは51銘柄だった。
個別では、長期金利の低下で、三菱UFJが下落。SOMPOやT&Dなど保険株が安い。値がさ株のファストリやソフトバンクが下げた。営業減益となったVテクは大幅安。
4〜6月期の連結決算で営業利益が2ケタ減益となったシチズンは売られた。動画サービスの有料会員数が減少したカドカワは年初来安値まで下げた。第1四半期の連結決算で赤字転落の川田TECHがストップ安、新日本電工などが売られた。
半面、防衛関連の石川製作所がストップ高。第1四半期連結決算で営業利益56.5%減も自社株買いを決めたPCDECは一時ストップ高となった。
派遣事業が好調だったリクルートが買われた。アサヒやニチレイが高い。前週まで下落が目立っていた東エレクやSUMCOは上昇した。日立や三菱ケミHDは堅調だった。円高・ドル安が業績を押し上げやすい北越紀州紙や王子HDも上昇した。
堅調な個人消費を背景に、マツキヨHDや三越伊勢丹など小売株の一角には買いが入った。
東証2部株価指数は前日比35.73ポイント安の6378.23ポイントと続落した。
値上がり銘柄数は132、値下がり銘柄数は349となった。
個別では、ファーマフーズ、日本製麻、価値開発、サイオステクノロジーなど17銘柄が年初来安値を更新した。東芝や朝日インテク、エルナー、ピクセラが下げた。
半面、第1四半期(17年4-6月)の決算を好感しダイヤモンド電機がストップ高。上村工業、ニチリン、ペッパーフードサービス、古林紙工など10銘柄が年初来高値を更新した。
Jトラスト、ウェルス・マネジメント、黒谷、エヌ・デーソフトウェア、中西製作所が買われた。