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【大引け概況】
29日の日経平均株価は前日比172円05銭高の2万1205円81銭、東証株価指数(TOPIX)は8.79ポイント高の1591.64と、ともに3日ぶりに反発した。
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米中閣僚級会議で貿易交渉が進展しているとの観測が好感され、前日のNYダウ、ナスダック総合指数など主要指数が上昇、さらに外国為替市場ではドルが買われ1ドル=110円90銭前後まで円安に振れたことなどを受け東京株式市場も買い優勢で始まった。
寄り付き後すぐに前日比233円49銭高の2万1267円25銭まで上昇した。
 
一巡した後、いったん上げ幅を縮小、中国・上海株をはじめアジア株市場が総じて強い動きを示したことも投資家心理を支えた。
後場は、3月期末に月末・週末が重なったため手控えムードに傾き、再び上値の重い展開となった。
4月3日にはワシントンに舞台を移して継続される米中閣僚級協議や、31日発表の3月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)の結果を見極めたいとして、徐々に買い手控え気分が強まった。
 
市場では、「新年度入りする4月は、海外投資家が18年連続で日本株の買い越しを続ける「特異月」。2、3月と売り越し傾向にある海外勢が基調転換すれば、「株価上昇の先導役になる」という。1日には新元号公表といった「気分を高揚させるイベントもある」と、株高期待を高める声が上がっていた。
 
東証1部の出来高は11億7475万株、売買代金は2兆390億円。騰落銘柄数は値上がり1199銘柄、値下がり857銘柄、変わらず83銘柄。
 
業種別では、医薬品、食料品、情報・通信業が上昇した。電気・ガス業、銀行業、輸送用機器が下落した。
 
個別では、29日朝に英アストラゼネカとがん治療薬での提携を発表した第一三共が急伸し、1銘柄で日経平均を25円程度押し上げた。塩野義も大幅に反発した。ソフトバンクグループが堅調、楽天、NTT、KDDIも強い動き。ファナック、安川電機、日立が買われ、ダイキン工業も大きく上昇した。住石ホールディングスが高水準の商いをこなし値上がり率トップに買われ、システムインテグレータ、ワイヤレスゲートも物色人気となった。スカラ、JAC Recruitmentも高い。
 
半面、任天堂、キーエンスが軟調、ファーストリテイリングやコナミHD、電通が冴えない。SUBARUやスズキも売りに押された。ワタベウェディングが大きく値を下げ、バリューコマース、前田工繊も急落。ジャパンベストレスキューシステム、アイモバイルが下落、ストライクも下値を探った。
 
東証2部株価指数は前日比16.04ポイント高の6776.21ポイントと3日ぶり反発した。
出来高4210万株、値上がり銘柄数は213、値下がり銘柄数は201となった。
 
個別では、価値開発が一時ストップ高となった。エスプール、イムラ封筒、カワセコンピュータサプライ、光陽社は昨年来高値を更新した。
キャピタル・アセット・プランニング、ネットマーケティング、相模ゴム工業、フュートレック、ウェルス・マネジメントが買われた。
 
一方、KHC、アシードホールディングスが昨年来安値を更新した。
野崎印刷紙業、大和重工、東京コスモス電機、DNAチップ研究所、丸尾カルシウムが売られた。