前週末22日の米株式市場では、NYダウが小幅に反落したものの、ハイテク株は堅調でナスダック指数は上昇した。米インフレ鈍化に伴う米連邦準備理事会(FRB)の早期利下げ期待が支援材料となった。これを受け、東京株式市場も朝方は買いが先行する展開となり、日経平均株価は一時200円を超える上昇となった。
しかし、今晩は海外の主要市場はクリスマスの祝日で休場となるなか、市場参加者は限られ全体相場は薄商いだった。売買代金は節目の3兆円を割り込んだ。半導体関連株などが底堅く推移したが、海運株が急落したことも警戒された。
買い一巡後は伸び悩んだ。25日の欧米主要市場が休場となるため、上値追いの雰囲気に乏しく、次第に利益確定や戻り待ちの売りが増えた。日経平均への寄与度は大きくないが、大手海運株が急落し、投資家心理の悪化による持ち高調整の売りも観測された。
前週に強い値動きが目立っていた海運株が総じて軟調推移となるなか、投資マインドに悪影響を及ぼしたとみられる。
日経平均は心理的な節目の3万3500円に接近すると上値が重くなる。新規の手掛かり材料に乏しいだけに、上値追いは難しいとの見方が増え始めている。また、今年最終週に入り、市場参加者が減少傾向にあるなか、短期筋の売買に振らされやすい需給状況となる。まずは祝日明け後の海外市場の動向を待ちたいところだろう。