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【大引け概況】
5日の日経平均株価は小幅に続伸し、前日比30円37銭高の2万9332円16銭で終えた。
 
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前日の米国株市場でNYダウが続伸し連日で史上最高値を更新したものの、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数が軟調だったことでやや気迷いムードの強い地合いとなった。日経平均は前日に500円あまりの大幅高をみせていたこともあり、目先利益を確定する動きが上値を押さえる格好に。これまで相場の牽引役を担っていた半導体関連の主力株に売りがかさみ、全体相場の上値を重くした。
一方、外国為替市場で円安が進んだことなどを背景に自動車株に買いが入り相場を支えたほか、鉄鋼株など株価指標の割安なバリュー株の一角が堅調で、日経平均は小幅ながら前日終値を上回って着地している。
 
個別銘柄への選別色が強く、相場全体でみると方向感がなかった。「割安で出遅れ感の強い日本株への見直し買いが進んでいる」との声があり、トヨタなど自動車関連株が物色された。円相場が1ドル=116円台前半の円安・ドル高となったのも好感された。
保険株や銀行株も高かった。
 
半面、米長期金利の上昇を背景に割高感が意識される高PER(株価収益率)銘柄への売りが目立った。前日の米ハイテク株安を受け、半導体関連株も軟調だった。米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨(2021年12月開催分)の公表を控え、米金融政策や長期金利の動向を見極めたいとの雰囲気が強く、午後に入ると日経平均の膠着感が強まった。
 
市場からは「値がさハイテク株が売られる一方、大型主力株が買われ、全体的にはしっかりだ。ただ、FOMC議事録や米経済指標の発表を控え、動きづらい面もある」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400は続伸した。東証株価指数(TOPIX)は続伸し、9.05ポイント高の2039.27で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で3兆1333億円。売買高は12億5972万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1008、値下がりは1092、変わらずは85銘柄だった。
 


業種別株価指数(33業種)では保険業、非鉄金属、輸送用機器などが上昇。精密機器、サービス業、医薬品などは下落した。
 
個別では、トヨタが連日で株式分割考慮後の上場来高値を更新。デンソーも連日で上場来高値を更新し、マツダや日産自も大幅に上昇した。川崎汽船が大幅続伸となり、郵船も買われた。そのほか、ソニーG、日立製などのTOPIXコア30の主力株のほか、三菱UFJ、東京海上HD、三菱商事、JFEHD、コマツなど景気敏感株を中心に主力株が大幅高。村田製、太陽誘電、ファナックなどのハイテク株の一角も買われた。資本・業務提携先のデンソーの株価上昇が刺激材料となったイーソルはストップ高まで買い進まれて東証1部上昇率トップとなり、国内証券が目標株価を引き上げたマルマエも上位に顔を出した。
 
一方、ハイテク株には売りが広がり、レーザーテック、東エレク、ソフトバンクG、三井ハイテクが下落。塩野義が大幅安。また、エムスリー、HOYA、ベイカレント、ファーストリテ、リクルートHD、任天堂、信越化学、ZHDなど値がさ株やグロース(成長)株の下落が目立った。東証1部下落率上位にはJMDC、SHIFT、メドピア、LITALICO、Sansan、ベネフィット・ワンなどの株価バリュエーションが特に高いグロース銘柄が並んだ。そのほか、投資判断の格下げを受けたマネーフォワードやシスメックスも下落率上位に並んだ。
 
東証2部株価指数は前日比5.58ポイント高の7682.12ポイントと5日続伸した。
出来高1億7622万株。値上がり銘柄数は173、値下がり銘柄数は233となった。
 
個別では、リミックスポイント、明治機械がストップ高。山喜、JFEシステムズ、高砂鐵工、ニッキ、ヒラノテクシードなど10銘柄は昨年来高値を更新。ウインテスト、東京コスモス電機、ダイハツディーゼル、兵機海運、FDKが買われた。
 
一方、ライフドリンク カンパニー、Abalance、櫻護謨、中北製作所、ぷらっとホームなど6銘柄が昨年来安値を更新。青山財産ネットワークス、JMACS、グローバルダイニング、扶桑電通、英和が売られた。