前日のNYダウが4日続伸するなど米株高が続いているのを受け、投資家心理が改善した。米国がメキシコからの輸入品に対する追加関税の発動を遅らせることを検討しているとの報道から上昇したことを受け、好感する買いが先行した。
海外市場で原油先物相場が上げたのを手掛かりに、石油・石炭製品や非鉄金属などの資源関連株の上昇も目立った。外国為替市場で円高・ドル安進行が一服し、売られていた機械株などの輸出関連銘柄が買い戻されたことも、相場を支えた。
一方で、中国などアジアの一部の市場が休みだったこともあり商いは低調だった。
米国とメキシコの不法移民問題を巡る協議が合意に至らない可能性があることや、日本時間7日夜に発表される5月の米雇用統計の内容を見極めたいと買いを見送る投資家も多かったことから、後場は膠着感が強まった。
個人投資家中心の取引で売買代金は伸びず、日経平均の上げ幅も限られていた。
市場からは「しっかりした足取りだが、下げた分の買い戻しが主体だろう。日経平均2万1000円への戻りがあっても、そこから上は新たな後押し材料が必要になる」との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は7.48ポイント高の1532.39だった。JPX日経インデックス400は反発した。終値は前日比61.11ポイント高の1万3627.38だった。
東証1部の売買代金は概算で1兆6359億円。売買高は10億595万株だった。値上がり銘柄数は1499銘柄、値下がり560銘柄、変わらず82銘柄だった。