米政府が中国に貿易問題をめぐる閣僚級協議の再開を打診したと報じられ、通商摩擦への過度な警戒感が後退した。
建設機械など中国関連銘柄が買われたほか、7月機械受注が市場予想平均を上回ったことで買いが進んだ。
海外ヘッジファンドなどによる日経平均先物への買いにつれてソフトバンクやファストリといった値がさ株も上昇した。
日経平均の上げ幅は250円を超える場面があった。
14日の株価指数先物・オプション9月物の特別清算指数(SQ)算出に向けて相場を一定の水準に押し上げたいとの思惑を持つ短期スタンスの海外ファンドが日経平均先物を買い、現物株に裁定買いを誘った。ソフトバンクやファストリはともに年初来高値を更新。この2銘柄で日経平均を計110円あまり押し上げた。
JPX日経インデックス400は反発した。終値は前日比164.99ポイント高の1万5143.27だった。
東証株価指数(TOPIX)も反発した。前日比18.70ポイント高の1710.02で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆3463億円。売買高は13億4675万株だった。
東証1部の値上がり銘柄数は1511、値下がりは513、変わらずは84だった。
業種別株価指数(全33業種)は、鉱業、ゴム製品、海運業など32業種が上昇、下落は、その他製品のみだった。
個別では、ソフトバンクグループ、ファーストリテイリング、ファナックなど日経平均への寄与度の大きな銘柄の上昇が目立った。トヨタ自動車、ホンダ、ブリヂストンの自動車関連株はしっかり。
中国関連のコマツ、日立建機が買われ、原油価格上昇を好感して国際石油開発帝石、JXTGホールディングス、出光興産が堅調で推移した。三井金属、住友鉱、東邦亜鉛などの非鉄金属、三菱商事、三井物産の商社も買われた。
半面、アドバンテスト、東京エレクトロン、SUMCO、SCREENホールディングス、ローム、TDK、アルプス電気など半導体関連を中心とした電子部品株が軒並み安。
このほかに、決算発表に関連して、業績が市場予想を下回った日東製網や鳥貴族も売られた。「アップル関連」とされるTDKや村田製が軟調。任天堂が下げに転じた。
東証2部株価指数は前日比45.54ポイント高の7105.87ポイントと3日ぶり反発した。
値上がり銘柄数は215、値下がり銘柄数は201となった。
個別では、大日本コンサルタントがストップ高。SYSKEN、朝日インテックなど3銘柄は年初来高値を更新した。
クワザワ、トーヨーアサノ、石井表記、マルコ、アオイ電子が買われた。
一方、南海辰村建設、アスモ、デュアルタップ、セコム上信越、森下仁丹など27銘柄が年初来安値を更新した。
ビート・ホールディングス・リミテッド、パシフィックネット、アウンコンサルティング、ぷらっとホーム、ファーマフーズが売られた。