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【大引け概況】
19日の日経平均株価は続落し、前日比93円80銭安の2万5634円34銭で終えた。
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前日の米国株市場でNYダウやナスダック総合指数などが終盤急速に値を崩した地合いを引き継いで売りに押される展開を余儀なくされた。国内外で新型コロナウイルスの感染者数が増勢にあることで、これを警戒するムードが強い。外国為替市場でもリスクオフの流れを受けて1ドル=104円台を割り込むなどドル安・円高に振れていることから、輸出株などの買い手控え要因となった。

後場に入ると、東京都の新型コロナウイルスの感染者数が500人を超え、過去最多を更新したとの報道を受け、先物を絡めた売りを誘導し日経平均の下げ幅は一時250円を超えた。
 
全国の感染者数も前日に初めて2000人を超えており、国内の感染状況への不安はじわりと強まっている。都は19日に感染状況の警戒レベルを最高水準に引き上げた。菅義偉首相は19日午前、足元の全国の感染状況を踏まえ「最大限の警戒状況にある」との認識を示した。海外でも新型コロナによる死者数が深刻な水準まで高まった米国では、外出や店舗営業を制限する動きが相次いでいる。
 
日経平均が歴史的な水準まで上昇していた警戒感から利益確定売りが引き続き出やすかった面もある。中期的には金融政策などを支えに上昇相場が続くとの見方が根強いなか、下値では押し目買いも入り次第に下げ幅を縮小した。
 
日経平均に比べると過熱感が乏しかった東証株価指数(TOPIX)は大引けにかけて切り返して反発。前日比5.76ポイント高の1726.41で終えた。JPX日経インデックス400も反発し、終値は前日比69.27ポイント高の1万5656.85だった。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆8636億円。売買高は13億6824万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1238と、全体の5割を超えた。値上がりは827、変わらずは111銘柄だった。
 
 
業種別株価指数(33業種)は鉄鋼、非鉄金属、鉱業の下落が目立ち、上昇はその他製品、陸運業、建設業など。
 
個別銘柄は、国際帝石は軟調。日本製鉄やJFE、三井金、神戸鋼など鉄鋼株に売りが目立った。トヨタ、ファーストリテが下押し、三越伊勢丹、高島屋、第一生命や三菱UFJ、ソフトバンクG、NTTドコモ、JALも弱含んだ。マツダやSUBARUも安い。
 
半面、日経平均の構成銘柄への採用が18日に決まったシャープは大幅高。JR東日本が締まり、鹿島、大林組、三井不、OLCは締まった。任天堂が高く、ソニー、キーエンス、ソフトバンク、NTT、サイバー、ZHD、鹿島、大林組も高い。
 
東証2部株価指数は前日比21.03ポイント高の6388.48ポイントと4日続伸した。出来高1億4446万株。値上がり銘柄数は156、値下がり銘柄数は245となった。
 
個別では、省電舎ホールディングスがストップ高。新内外綿は一時ストップ高と値を飛ばした。情報企画、野村マイクロ・サイエンスなど3銘柄は年初来高値を更新。川本産業、神島化学工業、クシム、日本伸銅、GMOペパボが買われた。
 
一方、SECカーボン、太平製作所、東京ソワール、ラピーヌが年初来安値を更新。ワシントンホテル、浜井産業、アートスパークホールディングス、ヒガシトゥエンティワン、Jトラストが売られた。