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【大引け概況】
25日の日経平均株価は大幅反発した。前日比496円57銭高の3万0168円27銭で終え、3万円の大台を再び回復した。
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前日とは正反対の展開でリスク選好ムードの強い地合いとなった。米国株市場でNYダウが大幅高で過去最高値を更新したほか、ナスダック総合指数も反発に転じたことで市場心理が改善、主力株を中心に広範囲に買い戻される展開となった。新型コロナワクチンの普及期待が一段と高まるなか、米株高に追随する形で海運、鉄鋼、機械といったグローバル景気に敏感なセクターや、半導体などハイテクセクターも上昇して全体指数を押し上げ、上げ幅は一時500円を超えた。
 
コロナワクチンを巡る好材料が24日に相次ぎ、相場の支援材料となった。米食品医薬品局(FDA)が米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が開発したワクチンの緊急使用を支持した。米モデルナは自社のワクチンを大幅増産する方針を打ち出した。経済活動の正常化へ前進するとの期待が強まった。
 
米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は24日、下院委員会での公聴会で「物価目標の達成には3年以上かかるかもしれない」との認識を示したのも材料視された。「実質的に大規模な金融緩和の長期化を宣言した」との受け止めが広がり、相場を押し上げる一因となった。
 
日本時間25日の米株価指数先物の上昇や、輸出企業の採算改善につながる円安・ドル高の進行も投資家心理を上向かせた。
 
ただ、日経平均の上げ幅が前日の下落幅を超えた後はやや伸び悩んだ。
景気回復期待が強まり、「商社や非鉄金属など景気敏感株を買う動きが続いた。一方、配当や株主優待の権利取得日を通過した小売株には売り物が目立った。
 
JPX日経インデックス400は大幅反発。終値は前日比213.38ポイント高の1万7451.15だった。東証株価指数(TOPIX)も大幅反発し、23.16ポイント高の1926.23で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆9211億円。売買高は14億6095万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1383と、全体の約6割を占めた。値下がりは707銘柄、変わらずは102銘柄だった。
 

業種別株価指数(33業種)ではゴム製品、その他製品、金属製品の上昇が目立った。下落は小売業、電気・ガス業、医薬品。
 
個別銘柄では、東芝、キーエンスは強含み。三井物や住友商、郵船や商船三井が買われたほか、任天堂、ソニー、東エレク、SUMCO、コマツやファナックなども上昇した。東京海上やSOMPOも高い。
 
半面、イオンやセブン&アイ、東京ガスが下落。マネックスG、ANA、JR東海、スズキ、ダイフク、中外薬が値を下げた。
 
東証2部株価指数は前日比30.62ポイント高の7400.99ポイントと反発した。
出来高2億6015万株。値上がり銘柄数は258、値下がり銘柄数は163となった。
 
個別では、ユニバンスがストップ高。石井食品、旭コンクリート工業、キクカワエンタープライズ、兼松エンジニアリング、カンダホールディングスなど9銘柄は昨年来高値を更新。アルメタックス、フュートレック、ウイルテック、エリアクエスト、加地テックが買われた。
 
一方、バリオセキュアが昨年来安値を更新。セーラー万年筆、リミックスポイント、ワイズテーブルコーポレーション、リバーホールディングス、マックスバリュ西日本が売られた。