この日から実質的な新年度の相場となり、世界経済の減速懸念を背景に、朝方は値がさの電気機器株などに利益確定売りが目立った。
英国の欧州連合(EU)離脱問題やトルコの信用不安を警戒し、海外ヘッジファンドなどの株価指数先物売りが続いた。下げ幅は400円を超え、取引時間中としては3営業日ぶりに2万1000円を割り込む場面があった。
午後に「中国の李克強(リー・クォーチャン)首相が『中国経済の下押し圧力は十分に支えられる』と述べた」と伝わりやや下げ渋る場面もあったが、反発力は限定的だった。
市場では「3月期末を前に機関投資家の参加が見込まれないなかで、上昇・下落のどちらに動くにしても値動きが荒くなっている。投資資金に余裕を持ちながら『突っ込み買いの吹き値売り』で対処したい」との声が聞かれた。
また、ドイツ半導体大手の業績予想の下方修正が嫌気され、半導体関連株の下落が目立った。「中国の自動車向けが低迷しており、下期の回復は厳しい」との指摘があった。
JPX日経インデックス400は続落し、終値は前日比227.18ポイント安の1万4090.94だった。東証株価指数(TOPIX)も続落し、26.64ポイント安の1582.85で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆2696億円、売買高は12億2478万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1878、値下がりは229、変わらずは31だった。