前週末の米ダウ工業株30種平均が史上最高値を更新した流れを引き継ぎ、15日の東京市場も買いが優勢となった。当面の利益を確保する売りが増える場面もあったが、日経平均はプラス圏で推移した。
傘下の携帯事業会社を上場させる方針と伝わったソフトバンクが大幅高となったのも株価指数を押し上げた。銀行や保険、証券といった金融関連株の値上がりが目立った。
為替が1ドル=110円台後半の円高・ドル安に振れたが、円高が株価下落の要因となることの多い電機や自動車など輸出関連株は値上がりを維持した。
市場では「買い時を待っている投資家が多く、打たれ強い相場だった」との声があった。また、「日経平均の2万4000円回復はそう遠くない」との声が聞かれ、先高期待が増している。
JPX日経インデックス400は反発した。終値は前週末比69.01ポイント高の1万6677.75だった。東証株価指数(TOPIX)も7.66ポイント高の1883.90と小反発した。
東証1部の出来高は14億2170万株、売買代金は2兆4901億円。騰落銘柄数は値上がり1162銘柄、値下がり812銘柄、変わらず89銘柄。
業種別株価指数(全33業種)は情報・通信業、銀行業、輸送用機器などが上昇する一方、鉄鋼、パルプ・紙、空運業は下落した。
個別では、ソフトバンクGの買いが厚く、任天堂は堅調だった。三菱UFJ、三井住友、野村、第一生命はしっかり。ファナック、トヨタ、ニトリHD、資生堂が買われた。
半面、ファーストリテが売りに押され、NTT、神戸鋼、新日鉄住が下落、JXTGも楽天、7&iHDが安く、JAL、ANAが値下がりした
東証2部株価指数は前週末比75.61ポイント高の7568.09ポイントと続伸した。
値上がり銘柄数は328、値下がり銘柄数は139となった。
個別では、JESCOホールディングス、サイバーステップ、アライドテレシスホールディングス、杉村倉庫がストップ高。桧家ホールディングス、三井金属エンジニアリング、田辺工業など72銘柄は昨年来高値を更新。ヤマシナ、イトーヨーギョー、東京ボード工業、アドテック プラズマ テクノロジーが買われた。
一方、ノダ、京進、児玉化学工業、SFPホールディングス、ジー・スリーホールディングスはり売られた。