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【大引け概況】
3日の日経平均株価は反発し、前日比147円17銭(0.53%)高の2万7741円90銭で終えた。
 
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前日の米国株市場でNYダウが400ドルあまりの急落をみせたにもかかわらず、日経平均が頑強な値動きを示した。前日に400円あまりの下落をみせていたことで、きょうはそのショートカバーが入り浮揚力が働いた。
 
米長期金利の急上昇を背景に外国為替市場でドルを買い戻す動きが活発化し、一時1ドル=133円台後半まで円安が進んだことで、これが主力ハイテク株などにポジティブ材料となった。輸出採算が改善するとの思惑から、前日に売られていた機械株や電気機器株の一角に買いが入った。
 
決算絡みで明暗を分ける展開だが、中小型株は値を下げる銘柄も目立った。大型株についても、今週末に7月の米雇用統計の発表を控え、FRB高官のタカ派発言なども相次いでいることから、上値を積極的に買い進む動きはみられなかった。
月次売上高を手掛かりにファストリも買われ、1銘柄で日経平均を40円強押し上げた。
 
米連邦準備理事会(FRB)高官らが金融引き締めに前向きな発言をし、株式市場の楽観論にクギを刺したことが上値を抑えた。台湾を訪問しているペロシ米下院議長と台湾の蔡英文(ツァイ・インウェン)総統との会談には相場の反応は限定的だった。
 
市場からは「グロース株には短期マネーが流入しているもようだが、決算後に上昇した銘柄に対しては長期投資家の売りが出ている。台湾を巡る地政学リスクについては、意外に冷静だが、一部では先行き米中対立が予想以上に深まるとの懸念も出ている」との声が聞かれた。
 
東証株価指数(TOPIX)は反発した。終値は前日比5.28ポイント高の1930.77だった。
 
東証プライムの売買代金は概算で2兆9200億円。売買高は11億7660万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は683。値下がりは1074銘柄、変わらずは81銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)では精密機器、卸売業、電気機器などが上昇。電気・ガス業、不動産業、建設業などは下落した。
 
個別では、ZHDやサイバーの上げも目立った。レーザーテックが上昇、東京エレクトロンも高い。ファーストリテイリングも活況商いのなか水準を切り上げた。ダイキン工業やニチレイが、日本電産、三菱商事、三菱電、NTNなども上昇した。サンリオも大きく上値を追った。イリソ電子工業は一時値幅制限いっぱいに買われ値上がり率トップ。オーバルもストップ高となった。IMAGICA GROUPが急騰、飯野海運も値を飛ばした。
 
半面、SUBARU、任天堂が売りに押された。決算発表を受けて川崎汽船が後場に売られ、日本郵船も値を消した。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも軟調。イー・ガーディアンが急落、東電HDや関西電、中部電といった電力株は安い。
ダイヘン、ユー・エス・エス、ケーズホールディングスなどが大幅安。FOOD & LIFE COMPANIESは商い活況の中も大きく下値を探る展開となった。