朝方から売りが優勢だった。東京都で10日、新型コロナウイルスの新規感染者が240人以上確認され過去最多になったと伝わり、景気回復が遅れるとの警戒感が相場を押し下げた。取引終了間際に日本経済新聞が「良品計画の米子会社が破産法を申請した」と報じ、日経平均の下げ幅は200円を超えた。
指数寄与度の大きいファストリ株が9日の取引終了後に業績の下方修正を発表し、10日の株価が下落したのも相場全体の重荷になった。
「外出や買い物を自粛する雰囲気が広がり、景気や企業業績の回復が遅れるリスクを織り込んで株価が下落した」との指摘があった。日銀などが保有する上場投資信託(ETF)の分配金支払いに備える換金売りとみられる注文も株価下落に拍車を掛けた。中国・上海株や時間外取引の米国株先物の下落も投資家心理を冷やした。
なお、この日算出の日経平均先物ミニ・オプション7月限のSQ(特別清算指数)値は2万2601円81銭。
JPX日経インデックス400は反落し、終値は前日比191.02ポイント安の1万3869.26だった。東証株価指数(TOPIX)も反落し、22.04ポイント安の1535.20で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆4589億円。売買高は13億3791万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1935と、全体の約9割を占めた。値上がりは193、変わらずは43だった。