前日の米株高を引き継ぐ形で朝方は日経平均が高く始まったものの、寄り直後にこの日の高値をつけ、後は漸次水準を切り下げる展開となった。
後場に入ると下げ止まりはしたものの上値は重く、狭いゾーンで模様眺めの動きに終始した。日本時間のあす未明にFOMCの結果公表とパウエルFRB議長の記者会見を控え、売り買いともに積極的な動きはみられなかった。今週は米大手ハイテク企業の決算発表を控えていることで、この結果を見極めたいとの思惑も様子見ムードを助長した。ただ、個別では決算発表に絡みボラティリティが高まっており、好決算発表などを手掛かりに値幅制限上限まで買われた銘柄も複数あった。
このところの日経平均は2万7500円が上値抵抗水準として意識されている。FOMCに加え、週内には米ハイテク大手の決算発表が控えている。内容を見極めたいと積極的に買い上がる雰囲気は乏しかった。午後は小幅ながら下げに転じる場面もあった。
中国メディアの財新と米S&Pグローバルが1日発表した1月の中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)が好不況の境目となる50を下回った。中国景気への不透明感も日経平均の上値を重くした。
FOMCでは0.25%の利上げは織り込まれており、投資家の関心はパウエルFRB議長の会見内容となる。今後の金融引き締めに関するスタンスがどの程度軟化するかだろう。利上げ幅は鈍化させるものの、インフレ沈静化を最優先する姿勢や、年内の利下げを否定するような発言が出れば、再び米長期金利の上昇を招き、金利動向に敏感とされる米国のグロース株安を通じて国内ハイテク関連株への売り圧力につながりかねない。
ただ、FRB議長は足もとで楽観的に傾いている金融市場を冷ましたいところでもあろう。荒い値動きとなる可能性はありそうだが、冷静に押し目を狙いたいところだろう。