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【大引け概況】
29日の日経平均株価は大幅に続落し、前日比534円03銭(1.89%)安の2万7663円39銭で終えた。
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下落幅は2020年7月以来約半年ぶりとなった28日(437円)を上回った。終値で2万8000円割れとなるのは1月7日以来、3週間ぶり。
NYダウが前日比300ドル高と反発。個人投資家の投機的売買で急騰したゲームストップが一転、急落。ロビンフッドなどオンライン証券が、株価が急伸していた銘柄の取引を制限し売買が抑制された。

個人投資家による投機的な売買の影響で再びボラティリティー(変動率)の高い相場になるとの警戒感で、リスク回避姿勢が鮮明となった。
 
米株価指数先物が下落し、投資家心理を下向かせた。日本時間29日午後の取引時間中には、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)でダウ工業株30種平均の先物で流動性の高い「Eミニ・ダウ工業株30種平均先物」は前日の清算値に比べて最大で398ドル下げる場面があった。ナスダック先物も大幅安となった。
米国の時間外取引ではゲームストップ株(@GME/U)が6割高と急騰しており、異常な値動きに再び相場が混乱する懸念が強まった。
 
週末で買いに慎重な雰囲気が強まる中、当面の利益を確保する売り注文が続いた。
市場で主力と位置付けられるIT関連の大型銘柄や株価指数先物の値下がりが目立った。
個人投資家による投機的な売買の過熱が指摘される米国市場で、短期取引に規制が設けられるとの観測も株安要因となった。
 
市場関係者は「新型コロナウイルス流行の収束後の業績回復を織り込んで株価が高水準にある銘柄は多く、日経平均はさらに下落する余地がある」と警戒している。
 
JPX日経インデックス400は続落。終値は前日比281.58ポイント(1.69%)安の1万6410.28だった。東証株価指数(TOPIX)も続落し、30.07ポイント(1.64%)安の1808.78で終えた。ともに下落率は20年11月30日以来の大きさ。
 
東証1部の売買代金は概算で3兆2329億円。売買高は15億7635万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1834と、全体の約8割強を占めた。値上がりは314、変わらずは43銘柄だった。
 

業種別株価指数(全33業種)は情報・通信業、電気機器、銀行業などが下落し、不動産業、証券・商品先物取引業、海運業は上昇した。
 
個別では、ソフトバンクGの売り物が膨らんだ。シャープ、アルプスアル、キヤノンが売られた。朝方は買いが優勢だった東エレク、アドテスト、スクリンも下落した。日本電産、村田製、トヨタ、ホンダが安く、日産自も下押した。三菱UFJ、三井住友が売られ、オリックスも緩み、マネックスGは下げがきつかった。
 
一方、ソニーがにぎわい、大日本住友、HOYAが大幅高。JCRファーマは急騰し、OLCは堅調だった。太陽誘電、富士電機も買われた。
 
 
東証2部株価指数は前日比81.41ポイント安の7016.99ポイントと反落。出来高1億4203万株。値上がり銘柄数は111、値下がり銘柄数は307となった。
 
個別では、カワセコンピュータサプライがストップ安。日本アビオニクス、加地テック、JFEコンテイナー、ツインバード工業、田岡化学工業が売られた。
 
一方、サイオス、ラピーヌがストップ高。富士古河E&C、ブルボン、ユタカフーズ、バナーズ、リスクモンスターなど8銘柄は昨年来高値を更新。Jトラスト、フジオーゼックス、村上開明堂、くろがね工作所、ソフト99コーポレーションが買われた。