前週末の米国株市場ではNYダウが続伸し230ドルあまりの上昇をみせたことで、日経平均の強調展開が期待されたが、朝方こそ高く始まったものの、その後はすぐにマイナス圏に沈む展開となった。値がさの半導体関連の主力株が売られたことが全体指数の足を引っ張ったが、半導体セクターでも中小型株中心に物色意欲は根強く、市場心理はむしろ良好だった。外国為替市場で1ドル=110円台後半の推移と円安に振れていることも追い風となった。
一方、国内では新型コロナウイルスのワクチン接種が進めば、経済活動が正常化するとの見方が根強い。鉄鋼や海運、銀行といった景気敏感業種の一部には買いが入った。ただ、全体に持ち高を傾ける動きは限られ、売買も低調だった。
チャート上は75日移動平均(2万9072円、25日時点)が上値抵抗線として意識されて、上値の重さにつながっているとの指摘があった。
市場からは「今週は経済指標の発表が相次ぎ、動きにくい週になりそうだ。仮に結果を受けて動いても短期的な反応にとどまるだろう。新たなトレンドは出ず、個別物色の中で指数は停滞するのではないか」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は続伸した。東証株価指数(TOPIX)も続伸し、3.02ポイント高の1965.67で終えた。
東証1部の売買代金は概算で1兆9680億円。売買高は8億7073万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は624と、全体の約3割。値上がりは1466、変わらずは102だった。