月間でみると、日経平均は8月に前月比で1429円上昇した。
買い優勢で始まり、前場には日経平均株価の上げ幅が400円を超えた。前週末に安倍晋三首相の辞任観測が流れて日経平均が急落したが、首相の後継を選ぶ自民党総裁選に菅義偉官房長官が出馬を検討していると伝わり、安倍政権の政策が継続するとの期待感から買いが先行した。急落前の水準である2万3300円台に回復した。
取引は「海外勢の動きが鈍く、個人中心の相場」となった。
米著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる米投資会社バークシャー・ハザウェイが日本の5大商社の株式をそれぞれ5%超取得したことも明らかになり、投資心理が大幅に改善した。丸紅、住友商、三井物、三菱商、伊藤忠商事はそろって大幅に上昇。割安感のある景気敏感株の代表格である商社に著名投資家が注目したとして、景気敏感セクターを見直す動きが広がり、空運や鉱業などにも買いが波及。日本株買いへの安心感が高まった。
しかし、後場は日経平均の上げ幅が縮小した。「自民党総裁選が実施され後任が決まるまで、上値は積極的に買いづらい」との声も聞かれ、利益確定売りに押された。
JPX日経インデックス400は4日ぶりに反発。終値は前週末比127.00ポイント高の1万4611.26だった。東証株価指数(TOPIX)も4日ぶりに反発し、13.31ポイント高の1618.18で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆3508億円。売買高は13億4148万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1605と、全体の7割以上を占めた。値下がりは492、変わらずは74銘柄だった。