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【大引け概況】
31日の日経平均株価は反発し、前週末比257円11銭高の2万3139円76銭で終えた。
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月間でみると、日経平均は8月に前月比で1429円上昇した。
 
買い優勢で始まり、前場には日経平均株価の上げ幅が400円を超えた。前週末に安倍晋三首相の辞任観測が流れて日経平均が急落したが、首相の後継を選ぶ自民党総裁選に菅義偉官房長官が出馬を検討していると伝わり、安倍政権の政策が継続するとの期待感から買いが先行した。急落前の水準である2万3300円台に回復した。
 
取引は「海外勢の動きが鈍く、個人中心の相場」となった。
米著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる米投資会社バークシャー・ハザウェイが日本の5大商社の株式をそれぞれ5%超取得したことも明らかになり、投資心理が大幅に改善した。丸紅、住友商、三井物、三菱商、伊藤忠商事はそろって大幅に上昇。割安感のある景気敏感株の代表格である商社に著名投資家が注目したとして、景気敏感セクターを見直す動きが広がり、空運や鉱業などにも買いが波及。日本株買いへの安心感が高まった。
 
しかし、後場は日経平均の上げ幅が縮小した。「自民党総裁選が実施され後任が決まるまで、上値は積極的に買いづらい」との声も聞かれ、利益確定売りに押された。
 
JPX日経インデックス400は4日ぶりに反発。終値は前週末比127.00ポイント高の1万4611.26だった。東証株価指数(TOPIX)も4日ぶりに反発し、13.31ポイント高の1618.18で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆3508億円。売買高は13億4148万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1605と、全体の7割以上を占めた。値下がりは492、変わらずは74銘柄だった。
 
業種別株価指数(全33業種)では、卸売業、鉱業、空運業の上昇が目立った。下落は情報・通信業、保険業の2業種だった。
 
個別銘柄では、三菱商、伊藤忠、三井物など大手商社株が軒並み上昇率上位に入った。ソフトバンクグループやファストリなど値がさ株が買われたほか、シチズンや大平金も上昇した。ANAHD、JR西日本が値を上げた。国際帝石も堅調。任天堂、ソニーは強含んだ。
 
半面、菅氏の出馬検討を受け、携帯電話料金の値下げが進むのではとの思惑からソフトバンク、KDDI、NTTやNTTドコモが売られた。東京海上もさえない。トヨタ、武田が値を消した。日ハムも軟調。東エレク、村田製が安い。
 
東証2部株価指数は前週末比10.08ポイント高の6379.87ポイントと3日ぶり反発した。出来高8025万株。値上がり銘柄数は339、値下がり銘柄数は76となった。
 
個別ではオーミケンシ、ジャパンエンジンコーポレーションがストップ高。日住サービスは年初来高値を更新。ジーエルサイエンス、カワセコンピュータサプライ、アイケイ、アートスパークホールディングス、マーチャント・バンカーズが買われた。
 
一方、ニッキ、さいか屋が年初来安値を更新。イムラ封筒、大和重工、内海造船、東京ボード工業、東芝が売られた。