中国・上海株式相場の下落をきっかけに、中国景気の先行き不透明感が改めて意識された。今後もトランプ米大統領は貿易摩擦を巡る中国への強硬姿勢を変えないとの見方が多く、中国関連とされる銘柄への断続的な売りが株式相場全体を押し下げた。
週末要因による持ち高調整売りの動きに中国・上海総合指数安も重しとなり、後場寄り付き直後には2万2226円01銭(前日比260円91銭安)まで下落した。
その後、日銀のETF買い思惑もあって一時下げ渋ったが、戻りは限定され、大引けにかけて安値圏で推移した。
為替相場は1ドル=114円前後まで下落したが、輸出採算の改善を期待した買いは特にみられなかった。足元の決算発表では、円高・新興国通貨安が利益を押し下げる例も目立っており、機械や電気機器といった輸出関連セクターは総じて軟調だった。
上場企業の2018年9月中間決算発表が続いているが、市場では、「業績の堅調な推移を確認するだけの企業が多く、決算は相場全体を持ち上げる買い材料にはなりにくい」との声も聞こえた。
今日算出の日経平均ミニ先物・オプション11月限のSQ値は2万2469円47銭。
JPX日経インデックス400は反落した。終値は前日比90.78ポイント安の1万4798.81だった。
東証株価指数(TOPIX)も反落し、8.27ポイント安の1672.98で終えた。
東証1部の出来高は14億4729万株、売買代金は2兆5967億円だった。東証1部の値下がり銘柄数は971、値上がりは1047、変わらずは94銘柄だった。
業種別では33業種中14業種が値上がり。繊維、空運、陸運、水産・農林が続いた。値下がり上位には石油・石炭、鉱業、非鉄金属が並んだ。