前日の欧米株市場が総じて上昇したことで、朝方は東エレクやアドテストなど半導体関連に買いが集まり、日経平均が200円以上高く始まったが、その後は買いが続かず値を消す展開に。外国為替市場でドルが買われ、1ドル=122円台前半まで円高方向に振れたことで輸出セクターにはネガティブに働き、機械や自動車など主力銘柄の一部に売りが出た。日銀の黒田東彦総裁が足元の為替動向について「変動はやや急」などといった認識を示し「円安をけん制」したとの受け止めから円買いが入った。
売買代金上位の主力株は高安まちまち。前日のWTI原油先物価格が急伸したことを受け、資源開発関連株の一角が買われたほか、内需の個人消費関連などに強い動きを示す銘柄が多かった。
一方で銀行や保険など金融株が軟調で鉄鋼や海運など市況関連にも売りが目立った。
市場では心理的な節目の2万8000円に近づくと戻り待ちの売りが多いとの見方があった。中国・上海市場などが休場のため、海外投資家の一部がリスクヘッジとして日本株を売る動きもあったようだ。
東証株価指数(TOPIX)は反落した。終値は前日比4.51ポイント安の1949.12だった。
東証プライムの売買代金は概算で2兆6678億円。売買高は11億5544万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は952と、全体の約5割を占めた。値下がりは808、変わらずは79銘柄だった。