24日の米国株式市場では、このところ調整が続いている米国の大型ハイテク株を中心に買いが入り、主要株価指数はそろって反発。日本時間25日の米株価指数先物も堅調に推移したことで、日本株にも買い安心感が広がった。
9月末の配当や株主優待の権利付き最終売買日を28日に控え、国内の金融機関や個人投資家の権利取り狙いの買いが入るとの見方から、日中を通して買いが優勢だった。
下値不安が強まっていた米国市場がひとまず反発をみせたこともあり、これが安心感につながる格好となり、日経平均は前日の下落部分を埋める展開となった。前場半ばに2万3272円67銭まで上昇した後は週末要因もあって次第にこう着感が強まった。
値上がりが目立ったのが、ガイシや神戸物産、SGHDといった業績予想の上方修正や株式分割などの好材料を発表した銘柄。市場関係者は「個人投資家の物色意欲の強さを裏付けている」と、相場の底堅さを指摘していた。
もっとも、米国の追加の経済政策の遅れや欧州での新型コロナウイルスの感染再拡大など外部環境には不透明感が漂う。配当に絡んだ需給面での支えがなくなった後の株価動向を懸念する声もある。買い一巡後の上値は限られ、このところの下値支持線である25日移動平均(2万3220円、25日時点)近辺で方向感を欠いた動きが続いた。
JPX日経インデックス400は反発。終値は前日比39.09ポイント高の1万4684.76だった。東証株価指数(TOPIX)も反発し、7.79ポイント高の1634.23で終えた。業種別TOPIXは輸送用機器、小売業、電気・ガス業などが上昇した。
東証1部の売買代金は概算で2兆3708億円。売買高は12億7479万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1622銘柄と全体の約75%だった。値下がりは471、変わらずは83銘柄だった。