振れ幅を伴ったもみ合い相場となった。
3日の米国株は連邦準備制度理事会(FRB)が緊急利下げを決めたものの大幅安となった。このため東京株式場も売りが先行した。日経平均株価は2万0800円台に下落した。
ただ、株価指標面で割安なことから、値頃感を評価した買いも入った。
また、米大統領選に向けた民主党候補を選ぶ予備選・党員集会が全米14州・1地域で一斉に開かれる「スーパーチューズデー」で、中道派のジョー・バイデン前副大統領が複数の州で勝利を確実にしたと米メディアが報じ、短期志向の海外投資家による先物への買い戻しが入った。
上げ幅は一時160円を超えたものの、開票状況を見極めたいとの姿勢が強く、戻り待ちの売りが上値を抑えた。新型コロナウイルスの感染拡大が世界景気に悪影響をもたらすとの見方も、引き続き相場の重荷となった。運用リスクを回避するため積極的な売買を手控えようとする投資家が増えた。
市場では、米緊急利下げについて「新型肺炎が世界経済に与えるインパクトの大きさを印象付けた」と指摘する声が聞かれた。日銀が緩和姿勢を強めるとの思惑で不動産株が買われた半面、金融株は下落した。
東証1部の売買代金は概算で2兆5244億円と、2月21日以来、7営業日ぶりに3兆円を下回った。売買高は15億767万株だった。
JPX日経インデックス400は小幅に続落し、終値は前日比14.86ポイント安の1万3501.00だった。東証株価指数(TOPIX)も小幅続落し、2.62ポイント安の1502.50で終えた。
東証1部の値上がり銘柄数は802。値下がりは1265と全体の6割近くに上った。変わらずは95銘柄だった。