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【大引け概況】


20日の日経平均株価は反発し、終値は前日比674円30銭高の3万8062円92銭だった。
 
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きょうの東京株式市場は朝方から大きく買い優勢に傾いた。前日の欧州株市場では独DAXが10連騰を記録するなど上値指向が強く、米国株市場でも長期金利低下を背景に主要株価指数が揃って堅調、相対的に上昇率の高かったナスダック総合株価指数は今年最長となる8日続伸と気を吐いた。
 
これを受けて、きょうの東京市場でも投資家のセンチメントが改善し、幅広い銘柄に買い戻しが入った。午後に入ると外国為替市場で一時1ドル=147円台前半まで円安が進み、ハイテク株などを中心に買いの勢いが増した。日経平均は一時700円を超える上昇をみせた。円が一時145円台と上昇に転じた局面では日経平均も上げ幅を縮小した。上値では利益確定売りや戻り待ちの売りに押される場面も目立った。
きょうの上げ幅は674円高で前日の下げ幅と合致している。なお、値上がり銘柄数はプライム市場の90%を占めた。売買代金は3兆9000億円台にとどまり、今月に入ってから初めて4兆円台を割り込んでいる。
 
19日の米市場ではナスダック総合株価指数と主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)の上昇が目立つなど、米長期金利の低下を背景にしたハイテク株物色が盛り上がった。この流れを引き継ぎ、きょうの東京株式市場でも東エレクなど指数寄与度の大きい半導体関連が買われ、日経平均を押し上げた。
 
日経平均を対象としたオプション価格から算出する日経平均ボラティリティーインデックス(VI)は27台と、投資家が先行きの相場変動に警戒を強めているとされる目安の20をなお上回っている。一方、米国株の予想変動率を示す「VIX指数」は19日時点で14台に低下した。市場では「米国株に比べると投資家の警戒が完全に解けていないことの証左といえ、積極的な上値追いの動きは限られやすい」との声が聞かれた。
 
さて、東京株式市場は米株高、円安という良好な外部環境によって大きく盛り返す動き。日経平均は戻り待ちの売り物をこなし、昨日の下げ幅と同じ上げ幅で3万8000円の大台を取り返している。好調さを取り戻した米国株の影響で外国人による先物買いも活発化。リスクオンのムードも漂い始めている。9月に予定されている米国の利下げまで買い方有利の相場が続きそうだ。
 
 


東証株価指数(TOPIX)は反発した。終値は29.40ポイント(1.11%)高の2670.54だった。JPXプライム150指数も反発し、12.84ポイント(1.09%)高の1194.80で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で3兆9630億円、売買高は17億3502万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1488。値下がりは128、横ばいは30だった。
 
業種別株価指数(33業種)はパルプ・紙、陸運業、非鉄金属、空運業などの上昇率が大きかった。下落は銀行業、小売業の2業種。
 
 個別では、売買代金首位となったレーザーテックが高く、ソフトバンクグループ(SBG)も堅調な値動き。東京エレクトロン、アドバンテストも上昇した。ファーストリテイリングも物色人気となり、さくらインターネットはストップ高に買われる展開となった。メルカリも値を上げた。あい ホールディングス、ケアネットが急騰、M&A総研ホールディングスも値を飛ばした。ANYCOLORも大きく水準を切り上げている。
 
 半面、セブン&アイ・ホールディングスが大幅反落となり、セブン銀行も利益確定売りに安い。リクルートホールディングスが売りに押され、日立製作所も冴えない。味の素も下落した。ペプチドリーム、ユニチカなども軟調だった。