前日の米国市場で、米中貿易協議への警戒感が後退したことから、東京株式市場でも買いが優勢となった。取引開始後に為替が円安・ドル高方向に進んだことも好感され、日経平均株価は午前中に一時、前日終値比192円高の2万1494円まで上昇。午後は円安一服とともに利益確定売りが出て伸び悩んだが、終日プラス圏で推移した。
米中貿易協議が次官級、閣僚級と続くため、その行方を見極めようとまだ様子見の市場参加者も少なくない。「海外勢の売買は目立たず、新規材料待ち」の状況で、商いは薄く、個人投資家らの個別物色が中心だった。
市場からは「後場、急速に値を消す場面があったが、単なる利益確定売りだとしたら雑すぎる。今のところ、これと言った話は出ていないが、ここからは上がれば上がるほど戻り売りが増してくるのは確かだろう」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400も3日続伸。終値は前日比61.78ポイント高の1万4327.29だった。東証株価指数(TOPIX)は6.95ポイント高の1613.47で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆922億円、売買高は11億6836万株と、引き続き低水準だった。東証1部の値上がり銘柄数は1196、値下がりは846、変わらずは88だった。