きょうは週明け(前々日)とは打って変わりリスクを取る動きが一気に強まった。前日は休場だったが、その間に欧米株市場では連日全面高に買われる展開となったことから、投資家のセンチメントが改善した。イエレン米財務長官が、金融不安が高まった際に銀行の預金を保護する可能性に言及、これを受け前日の米国株市場では金融株への買い戻しが進み、NYダウは2日間合計で700ドル近い上昇を示した。東京株式市場でもこのリスクオンの流れを引き継ぐ格好となった。先物主導でショートカバーが入り、全体相場を押し上げる形となったが、個別株の物色意欲も旺盛だった。三菱UFJや野村、第一生命HDなど金融株が幅広く買われた。
午後に入ってからも株価指数先物への買いが続き、現物株に波及した。欧米の金融システム不安を背景に下値警戒感から先物を売っていた短期目線の投資家の買い戻しが活発化したとの見方があった。
注目のFOMCでは、利上げ幅がどうなるのか、ドットチャートにおけるフェデラルファンド(FF)金利のピーク水準、パウエル議長の銀行流動性危機とインフレリスクの認識の3点に焦点が集まるだろう。FRBは今回のFOMCで、インフレ抑制を優先し、利上げを継続すると見られている。FOMCやパウエルFRB議長会見を受けた米国市場が強い動きを見せてくるかが注目されるだろう。