きょうは買い手控えムードが強まるなか、日経平均は大きく下値を試す展開となった。前週末の欧州株市場がほぼ全面安に売り込まれたほか、米国株市場でも景気敏感株を中心に幅広く売りが広がり、NYダウは一時500ドルを超える下げで、終値でも380ドルあまり水準を切り下げた。
一方、経営不安が取り沙汰されるクレディ・スイス・グループをスイスの金融大手UBSが買収することで合意したことで投資家の過度な不安心理が和らぎ、朝方は日経平均がプラス圏で推移する場面もあった。だが、買いは続かず前場中盤以降は次第安の展開に。東京株式市場はあすが祝日で休場ということもあり、保有株のポジションを低める動きが全体を押し下げた。
20日の欧米の株式相場が下落するとの警戒から、祝日を前に保有株を売却して持ち高を整理する投資家が多かったようだ。
日銀や米連邦準備理事会(FRB)など6中央銀行が金融機関の資金繰りの目詰まりを回避する目的で、協調してドル供給を強化すると発表したこともあり、朝方には日経平均が上昇する場面もあった。
また、日本時間の23日未明にはFOMCの結果が判明する。米国の金融政策がどうなるのか、これを受けて、米国市場がどのような反応を示すのかも確認したいと考える向きが多いのも投資マインドを上向かせる要因にはならなかった。FOMCでは、0.25%の利上げが実施されるとの見方が大半だ。しかし、仮に米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げ停止を決定することになれば、「利上げを停止するほど銀行の流動性危機は深刻」と受け止められかねず、FOMCの結果に投資家の関心が集まっている。
東証株価指数(TOPIX)も反落し、30.12ポイント(1.54%)安の1929.30で終えた。