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【大引け概況】


14日の日経平均株価は5営業日ぶりに反発した。大引けは前日比853円34銭(3.25%)高の2万7090円76銭だった。上げ幅は3月17日(890円88銭)以来7カ月ぶりの大きさ。7日以来、1週間ぶりに終値で2万7000円台を回復した。
 
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 前日の米株式相場が急伸した流れを受けて短期筋の買い戻しなどが膨らみ、朝方から全面高の展開となった。アジア株の大幅な上昇も投資家心理を一段と上向かせ、上げ幅は900円を超える場面があった。
 
13日に発表された9月の米消費者物価指数(CPI)は市場予想を上回り、高水準のインフレが続いていることを示す内容となった。ただ、同日のNYダウ工業株30種平均は安く始まったものの大幅高に転じて終えた。東京市場でも、CTA(商品投資顧問)など海外の短期筋が先物の買い戻しを急ピッチで進めた。
 
日経平均は米CPIを警戒して13日までの4営業日で1000円超下げており、イベント通過のあく抜け感から売り方の買い戻しが入りやすかったとの指摘もあった。
 
値がさ株のファストリは前日発表の決算を受けて急伸し、全面高となった上に、寄与度の大きいファーストリテイリングが決算を材料に急伸したことから、1銘柄で日経平均を220円程度押し上げた。指数は高く始まった後も上値を伸ばす展開。節目の2万7000円を上回って2万7100円台まで上昇し、前場のうちに上げ幅を900円超に広げた。勢いの良かった前場とは雰囲気が変わり、後場は上値が重くなった。ただ、大きく崩れることはなく、終値でも2万7000円を上回った。
 
外国為替市場で円相場が1ドル=147円台まで下落し、輸出企業の採算が一段と向上するとの見方から輸出関連株にも買いが目立った。
 
なお、この日算出の日経平均先物ミニ・オプション10月限SQ(特別清算指数)値は2万6666円31銭。
 
市場からは「ショートカバー(買い戻し)が主体だ。米9月CPIへの警戒があっただけにイベント通過で目先的なアク抜け感が出たようだ。もっとも、日経平均2万7000円回復後にさらに上を買っていくにはそれなりの支援材料が必要だろう」との声が聞かれた。
 
 


東証株価指数(TOPIX)は5営業日ぶりに反発し、終値は前日比43.58ポイント(2.35%)高の1898.19だった。
 
東証プライムの売買代金は概算で3兆2061億円。売買高は13億1931万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1751と、全体の95%を占めた。値下がりは61銘柄、変わらずは25銘柄だった。
 
業種別株価指数は33業種が全て上昇した。特に精密機器、医薬品、その他金融業の上昇が目立った。
 
個別では、三菱自や日産自が上昇。第一三共やエーザイが買われた。オリンパスやリコー、ニコンも高い。グッドコムアセットは増配を発表してこちらも急伸。ファーストリテは今期見通し等が好感されて大幅高となり、日経平均をけん引。良品計画も前期上振れ着地などが好材料視された。竹内製作所は業績上方修正で買われた。
 
一方、日ハムは売りが優勢だった。業績予想を下方修正した大黒天物産が急落。ビーウィズ、ホギメディカル、SFoodsは決算を材料に大きく売られた。