終値で2万6000円を上回るのは1991年5月14日以来約29年半ぶりとなる。
前日の欧米株高を受け世界株高の流れを引き継ぐ形で始まった。
前日の米国株市場ではNYダウが今年2月以来約9カ月ぶりに過去最高値を更新し、リスクオンムードを更に後押しする状況にある。ワクチン開発期待を背景に、景気敏感株の物色の流れが強まっており、東京株式市場でもきょうは非鉄や鉄鋼など景気敏感株や大手銀行などの金融株、更にコロナ禍で売り込まれた空運株などに物色の矛先が向いた。
もっとも、ここ最近の急騰でスピード警戒感も強まっており、取引時間中は利益確定売りに値を消す場面もあった。日経平均は一時マイナスに転じたが、後場に入ると再び買い直される展開となった。
日経平均は11月に入ってから、わずか2週間余りで約3000円上昇。「経済の実態と株価はかけ離れている」との見方が多いだけに、反動安には注意が必要だ。銀行系証券では「1000円幅の値下がりがいつ起きてもおかしくない」と警戒していた。
市場からは「足元は過熱感の強いグロース(成長株)株を売り出遅れていたバリュー株を買う動きとなっているが、きょうは心理的節目を回復したことで特に色濃く出た」との見方があった。
JPX日経インデックス400は続伸し、終値は前日比48.83ポイント高の1万5714.51だった。東証株価指数(TOPIX)も続伸し、2.85ポイント高の1734.66で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆7284億円。売買高は13億7344万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は753。値下がりは1347、変わらずは76だった。