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【大引け概況】
25日の日経平均株価は大幅続落した。終値は前週末比781円33銭安の2万2605円41銭と、2019年10月21日以来の安値を付けた。下げ幅は令和に入って最大。
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イタリアや中東諸国など、アジア地域から地理的に離れた場所でも新型コロナウイルスの感染拡大が確認され、24日の海外市場では主要株価指数が軒並み大幅に下落した。
これを引き継ぐ形で東京株式も朝から業種を問わず売られた。売り一巡後は投機筋による買い戻しが入ったが、日経平均株価の戻りは鈍く、午後も大幅安で推移した。
 
朝安後はやや下げ幅を縮めた。市場では「個人投資家が短期の株価の戻りを期待して、相場の流れに逆らう『逆張り』で買いを入れていた」との見方があった。ただ新型肺炎への警戒感は根強く、買いの勢いは限定的だった。日経平均の下げ幅は18年12月25日以来(1010円)の大きさ。
 
全面安の状態の中、弱さが目立った業種の一つがインバウンド(訪日外国人客)関連。中国が海外への団体旅行を禁止していることに加え、「国内でも感染者が増えており、日本が危険地域との印象が強まれば、影響は長引く」との指摘もあった。
 
日経平均は寄り付き直後に1051円安の2万2335円まで下げた。新型肺炎の感染拡大で前日の欧米市場を中心に主要株価指数が軒並み下落し、「世界株で運用する投資家が保有比率を減らす目的の売りを出した」。買い持ち専門の海外投資家がトヨタなど主力銘柄を中心に売りを出したとの見方や、ヘッジファンドなど短期筋による先物売りが優勢だったとの声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400は続落。終値は前週末比487.95ポイント安の1万4536.05だった。東証株価指数(TOPIX)は続落し、55.74ポイント安の1618.26で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で3兆3101億円と、特別清算指数(SQ)算出に絡む売買が膨らんだ19年12月13日以来の高水準だった。売買高は17億7802万株。東証1部の値下がり銘柄数は2129と、全体の98.5%を占める全面安の展開だった。値上がりは26、変わらずは5だった。
 

業種別株価指数は33業種すべて下落し、海運業、金属製品、証券・商品先物取引業、鉄鋼、鉱業、陸運業などの下落率が大きかった。

個別では、ファストリやソフトバンクグループ、ファナックなどの値がさ株の下げが目立った。トヨタ、ソニーが大きく値を下げ、東エレク、信越化、アドバンテスは続落。SUMCOは大幅反落となった。川崎汽や日本製鉄、JFEなど景気敏感株の売りが優勢だった。マツダや大和、JR東海が大幅安となった。
 
一方、富士フイルムが買われ、大幸薬品は大幅高。エアーテックは続伸、ユニゾHDが上昇した。
 
東証2部株価指数は前週末比223.77ポイント安の6628.94ポイントと3日続落した。
出来高9622万株。値上がり銘柄数は21、値下がり銘柄数は440となった。
 
個別では省電舎ホールディングス、南海辰村建設、フルスピード、ツヴァイ、アウンコンサルティングなど57銘柄が昨年来安値を更新。ウェルス・マネジメント、リード、ベース、那須電機鉄工、ビットワングループが売られた。
 
一方、アイスタディがストップ高。カワニシホールディングス、アサガミは昨年来高値を更新。ショクブン、ツインバード工業、西菱電機、コーアツ工業、要興業が買われた。