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【大引け概況】


1日の日経平均株価は4営業日ぶりに大幅反落し、終値は前日比975円49銭(2.49%)安の3万8126円33銭だった。

 
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きょうの東京株式市場は売り一色といっても過言ではないほどリスクオフの流れが強まった。値下がり銘柄数は1500を上回り、プライム市場全体の94%の銘柄が下落するという文字通りの全面安商状となった。売買代金が6兆円を超える活況商いだったことから、下値では積極的に買い向かった向きが多いことを物語るが、3万8000円台では戻り売りが厚く上値が押さえられた。前日の米国株市場ではハイテク株が買われ、ナスダック総合株価指数が急伸をみせたが、日銀金融政策決定会合を契機に外国為替市場で急速に円高が進み、きょうはこれにリンクさせた先物への売りが全体相場を押し下げる格好となった。日経平均は一時1300円を超える下落で3万8000円台を割り込んだものの、前場取引後半にこの日の安値を形成し、以降は下げ渋る動きとなった。
 
1日の外国為替市場で一時1ドル=148円台まで円高・ドル安が進行し、輸出採算の悪化懸念から自動車など輸出関連株に売りが出た。円高進行に歩調を合わせた海外短期筋の株価指数先物への売りも膨らみ、終日安い水準で推移した
 
日銀は7月31日まで開いた金融政策決定会合で政策金利を0.25%に引き上げると決め、植田和男総裁は会合後の記者会見で年内の追加利上げの可能性を否定しなかった。その後の外国為替市場で一段と円買い・ドル売りが加速し、円安を背景とした輸出企業の利益拡大期待が急速にしぼんだ。午後に決算を発表したトヨタは一段安となる場面があった。
 
日経平均は7月11日につけた最高値から急ピッチで調整が進んでおり、押し目狙いの買いが下値を支えた。前日に好調な決算を発表したアドテストや日立が買われたほか、日銀による一段の金融引き締めへの思惑から銀行株の一角は上げた。
 
米連邦準備理事会(FRB)が7月31日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の据え置きを決め、パウエル議長は会見で「9月の利下げ開始もありうる」と明言した。前日の米株式市場ではハイテク株を中心に買いを集めたが、きょうの日本株への波及は限られた。

 
 
東証株価指数(TOPIX)は大幅に反落した。終値は90.57ポイント(3.24%)安の2703.69だった。JPXプライム150指数も大幅反落し、36.47ポイント(2.96%)安の1194.15で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で6兆831億円、売買高は25億7173万株と高水準だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1541。値上がりは97、横ばいは7だった。
 
 
業種別株価指数は33業種すべて下落し、不動産業、輸送用機器、保険業、その他金融業、建設業、卸売業の下落率が大きかった。
 
個別では、ディスコ、レーザーテックなどが大きく下値を探ったほか、ソフトバンクグループ(SBG)の下げも目立つ。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも冴えない。三菱重工業も売りに押された。ファーストリテイリングが安く、東京海上ホールディングスも下落した。山崎製パンが急落し値下がり率トップ、ジャパンインベストメントアドバイザーが大幅安、デジタルアーツはストップ安に売り込まれた。ヤマハ、アンリツなども大きく下値を試す展開に。
 
半面、アドバンテストが売買代金首位となるなか、大幅高で異彩を放った。日立製作所、ソシオネクストも物色人気に。ゆうちょ銀行、りそなホールディングスなどが堅調だった。エンプラスはストップ高で値上がり率首位、住友ファーマが活況高、日本化薬、TOTOの上げ足も目立った。