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【大引け概況】
15日の日経平均株価は反発した。終値は前日比113円14銭高の2万2851円75銭だった。
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 欧州中央銀行(ECB)が2019年夏まで政策金利を維持する方針を示し、14日の欧州株が上昇した。朝方は、買いが先行、グローバルで株式を運用する投資家から日本株にも買いが入った。外国為替市場で円相場が1ドル=110円台後半まで円安・ドル高が進み、輸出関連銘柄の追い風になった。
また、米中の貿易摩擦への警戒感がくすぶるなか、景気変動の影響を受けにくい医薬品などのディフェンシブ銘柄が買われた。
 
午前11時40分ごろ、日銀は金融政策決定会合で金融政策の現状維持を決定したが、市場予想通りで影響は乏しかった。
 
一巡後は、利益確定売りに傾き、2万2770円38銭(前日比31円77銭高)まで伸び悩む場面があった。米中通商問題への警戒感に加え一部の外国証券が半導体の需要見通しに慎重な見方を示し、東エレクなど半導体関連銘柄に売りが膨らみ相場全体の重荷になった。
その後は円弱含み推移を支えに大引けにかけて盛り返した。
 
市場からは「米中貿易問題は短期的な反応があるにせよ、大方織り込んだとみている。米欧の金融政策を波乱なく通過し、水準訂正の流れにあるようだ。
春先にかけて先物を売ってきた外国人投資家は買い戻しきれておらず、日銀のETF(上場投資信託)買い期待とともに需給的にも底堅い展開が続くのではないか」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400は反発した。終値は前日比61.29ポイント高の1万5835.08だった。東証株価指数(TOPIX)も反発し、5.15ポイント高の1789.04で終えた。
 
東証1部の売買代金は3兆791億円とSQ(特別生産指数)算出日を除き4月27日(3兆3144億円)偉来の3兆円回復で、出来高は16億8394万株。騰落銘柄数は値上がり768銘柄、値下がり1254銘柄、変わらず67銘柄。
 
業種別では、石油・石炭、医薬品、鉱業などが上昇しており、ゴム製品、金属製品、銀行などが下落している。
 
個別では、ファストリやTDK、ユニファミマの上昇が目立った。トヨタ自動車、日本電産も上昇した。積層セラミックコンデンサーの値上げ期待を背景に村田製や太陽誘電が大幅高となった。オリエンタルランドも堅調。オハラがストップ高、田淵電機も値をとばした。
西松屋チェーン、スクウェア・エニックス・ホールディングスなども物色人気となった。
 
半面、東京エレクトロが下落したほか、アドバンテスト、SUMCO、信越化学工業など半導体関連が安い。トクヤマ、オムロンやアルバックも売られた。三菱UFJなどの銀行株も下げた。アドソル日進、ニホンフラッシュが急落、レーザーテック、ペッパーフードサービスも大幅安となった。ヤマシンフィルタ、ダイフクも安い。
 
 
東証2部株価指数は前日比38.40ポイント安の7544.18ポイントと9日ぶり反落した。
出来高1億6051万株。値上がり銘柄数は226、値下がり銘柄数は222となった。
 
個別では、ブルボン、アスモ、オーウイル、サンコーテクノ、ASTIなど9銘柄が年初来安値を更新。ファステップス、野崎印刷紙業、フュートレック、杉村倉庫、ネットマーケティングが売られた。
 
一方、伏木海陸運送がストップ高。パシフィックネット、岡山県貨物運送は一時ストップ高と値を飛ばした。那須電機鉄工、ファインシンター、電業社機械製作所、東芝、キョウデンなど17銘柄は年初来高値を更新。アートスパークホールディングス、コンテック、兵機海運、ダイヤモンド電機、Jトラストが買われた。