10連休明けの“令和”最初の取引となった7日からきょうまでの3営業日で日経平均は850円を超える下げとなり、東証1部の騰落レシオは売られ過ぎの目安となる80%ラインを下回った。
依然として売り圧力の強さが目立った。
米国が中国製品への制裁関税引き上げを10日に実施することを正式表明、これに伴い米中摩擦が再燃することへの警戒感と、世界景気に与えるマイナス影響が懸念される形で日経平均は下値模索を余儀なくされた。
外国為替市場で円相場が一時1ドル=109円台後半と、約1カ月ぶりの円高水準を付け、自動車や機械などの輸出関連銘柄に採算悪化を懸念した売りが出た。中国・上海総合指数が下げると日経平均も歩調を合わせ、一時は下げ幅が290円近くに広がった。
米中交渉の結論が出るまでは「積極的にポジションは取りにくい」ため、全体的に様子見色が強い展開に終始した。前日増配が発表されたソフトバンクなど個別材料のある株は買われたが、「面で広がる力強さはなかった」。
市場全体の動向を日経平均より正確に反映するTOPIXは直近安値(3月8日)を下回っており、「米中交渉だけでなく日本企業のネガティブな業績も下押し材料」となった。
JPX日経インデックス400は4日続落した。終値は前日比180.40ポイント安の1万3791.53だった。
東証株価指数(TOPIX)も4日続落し、21.62ポイント安の1550.71で終えた。
市場全体の動向を日経平均より正確に反映するTOPIXは3月8日に付けた安値を下回っており、「米中交渉だけでなく日本企業のネガティブな業績も下押し材料」との指摘もあった。
東証1部の売買代金は概算で2兆8655億円。売買高は16億8963万株。東証1部の値下がり銘柄数1819銘柄、値上がり282銘柄、変わらず39銘柄。