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【大引け概況】


4日の日経平均株価は続伸し、前日比190円30銭(0.69%)高の2万7932円20銭で終えた。
 
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前日の米国株市場でNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに大幅高に買われたことを受け、主力株を中心にリスクを取る動きが優勢だった。米国では発表された7月のISM非製造業景況感指数が市場予想に反して上昇、米経済に対する不安心理が後退したことで、株価上昇要因となった。これを受けて東京株式市場でも市場のセンチメントが改善、日経平均は朝方に2万8000円台をつける場面があった。
しかし、その後は戻り売り圧力も意識され伸び悩む形となり、後場後半は2万7900円台で売り買いを交える展開に終始した。
外国為替市場で1ドル=134円台まで円安が進行したことはプラスに働いたが、個別では利益確定売りに押される銘柄も多く、TOPIXはマイナス圏で引けている。
 
海運株などの景気敏感株を中心に買いが入った。主要な半導体銘柄で構成する米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)の上昇も、東京市場での半導体関連銘柄の買いにつながり、指数を押し上げた。
 
トヨタは4日午後、2023年3月期(今期)の連結純利益が前期比17%減の2兆3600億円になる見通しだと発表した。従来予想から引き上げたものの、市場予想は下回り、発表後にトヨタ株は下げ幅を拡大した。だが、値がさのハイテク株の一角への買いが日本株相場を支えた。
 
市場では「ここまでの日本企業の4−6月決算は総じて堅調で、上方修正銘柄や好業績銘柄を中心に底堅く推移しそうだ」との見方があった。
 
東証株価指数(TOPIX)は小幅反落し、前日比0.04ポイント(0.00%)安の1930.73で終えた。
 
 

東証プライムの売買代金は概算で2兆8994億円。売買高は12億9540万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1012と、全体の55%を占めた。値下がりは739銘柄、変わらずは87銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は海運業、非鉄金属、医薬品などが上昇。下落は鉱業、石油・石炭製品、保険業など。
 
 
個別では、ソフトバンクグループ(SBG)や第一三共、SUBARUが上昇した。アドバンテスト、東エレク、ディスコの半導体関連が大幅高。日本電産、エムスリー、リクルートHDのハイテク・グロース(成長)株も総じて高い。川崎汽船が大幅に反発し、郵船、商船三井も上昇。ほか、サイバーAG、マネーフォワード、SREHDなどのグロース株が全般強い動き。マネックスG、カシオ、住友電工も決算が好感され大幅高となった。タツモは業績予想を上方修正して大きく上昇。TDK、イビデンは決算を評価する動きが継続した。午後に非開示だった見通しを公表した合同製鐵は急騰した。
 
一方、原油先物価格の下落を受けてINPEX、コスモエネHDが大きく下落した。コマツ、三井物産の資源関連や東京電力HD、イーレックスの電気・ガスセクターが安い。米金利低下により三菱UFJ、第一生命HDなど金融も総じて軟調となった。決算を発表したZHDが急落したほか、太陽誘電、クボタ、オリックス、JFEHD、JCUなども決算を材料に大きく下落。日中に決算発表した日本コークス、JUKI、セガサミーHDも後場に入って大幅安となった。