前日の米国株市場でNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに大幅高に買われたことを受け、主力株を中心にリスクを取る動きが優勢だった。米国では発表された7月のISM非製造業景況感指数が市場予想に反して上昇、米経済に対する不安心理が後退したことで、株価上昇要因となった。これを受けて東京株式市場でも市場のセンチメントが改善、日経平均は朝方に2万8000円台をつける場面があった。
しかし、その後は戻り売り圧力も意識され伸び悩む形となり、後場後半は2万7900円台で売り買いを交える展開に終始した。
外国為替市場で1ドル=134円台まで円安が進行したことはプラスに働いたが、個別では利益確定売りに押される銘柄も多く、TOPIXはマイナス圏で引けている。
海運株などの景気敏感株を中心に買いが入った。主要な半導体銘柄で構成する米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)の上昇も、東京市場での半導体関連銘柄の買いにつながり、指数を押し上げた。
トヨタは4日午後、2023年3月期(今期)の連結純利益が前期比17%減の2兆3600億円になる見通しだと発表した。従来予想から引き上げたものの、市場予想は下回り、発表後にトヨタ株は下げ幅を拡大した。だが、値がさのハイテク株の一角への買いが日本株相場を支えた。
市場では「ここまでの日本企業の4−6月決算は総じて堅調で、上方修正銘柄や好業績銘柄を中心に底堅く推移しそうだ」との見方があった。
東証株価指数(TOPIX)は小幅反落し、前日比0.04ポイント(0.00%)安の1930.73で終えた。