朝方は買いが先行した。買い一巡後は、戻り待ちの売りに上値が抑えられ、前場には下げに転じる場面もみられた。
中国株の戻りの鈍さが意識されると、安川電など中国関連株に売りが集まった。
米中通商摩擦が長引き、世界経済が減速することへの懸念から、鉄鋼、機械など景気に業績が左右されやすい業種は買いが手控えられた。
一方で、小売りや建設といった内需株や景気動向に業績が左右されにくい医薬品株が買われた。
後場に入り「日銀によるETF(上場投資信託)買い観測が流れ、ポジション調整の買いを誘ったようだ」との声が聞かれ、上げ幅を取り戻す動きが強まった。
ただ、国内三連休や米感謝祭を控えた売り方の買い戻しなどもあり、大引けにかけて上げ幅を拡大したが、全般的に様子見ムードが強かった。
市場では「月末の米中首脳会談を控え、積極的に動きにくい」との声が多かった。海外勢の動きは乏しく、「個人投資家の売買が中心の、方向感に欠ける展開」となった。
JPX日経インデックス400も3日ぶりに反発した。終値は前日比120.72ポイント高の1万4420.76だった。
東証株価指数(TOPIX)も3日ぶり反発。13.07ポイント高の1628.96で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆810億円。売買高は12億162万株だった。売買断金は9月10日以来およそ2カ月半ぶりの低水準だった。
東証1部の値上がり銘柄数は1451、値下がりは580、変わらずは81だった。