前日の米株安を受け東京市場でもリスクを回避する売りが出た。円高進行も投資家心理の重荷となった。
18日の米株式市場でダウ平均は613.89ドル安と大幅続落。12月卸売物価指数(PPI)が予想以上に鈍化し、インフレ沈静化への期待から買いが先行。しかし、12月の小売売上高や鉱工業生産が予想以上に悪化したほか、米連銀総裁らによるタカ派発言により売りに転換。過剰な利上げが景気後退を招くとの警戒感から終盤にかけて売りが加速した。ナスダック総合指数は−1.24%と8日ぶり反落。米国株安を受けて日経平均は250円安からスタート。投資家のリスク回避姿勢が高まり、半導体や自動車株などに売りが出た。
外国為替市場では円相場が1ドル=127円台後半まで円高・ドル安が進んだ。円高進行に伴い株価指数先物に機械的な売りが出て、現物株に波及した。日経平均の下げ幅は一時、400円を超えた。
日銀の金融政策決定会合の結果を受け、前日に日経平均は大幅に上昇したため、利益を確定する売りにも押された。市場では「企業の4〜12月期決算の発表を控え、国内機関投資家を中心に下値を拾う動きは限られた」との指摘も聞かれた。
一方、インバウンド(訪日外国人)需要の回復期待から空運や百貨店株は上昇した。18日発表の22年12月の訪日外国人客数が137万人と、前年同月(1万2084人)から大幅に増加したのが材料視された。
東証株価指数(TOPIX)は3日ぶりに反落し、19.31ポイント(1.00%)安の1915.62で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で2兆5173億円、売買高は10億5460万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1247と、全体の6割超を占めた。値上がりは505、変わらずは86銘柄だった。