きょうの東京株式市場は買い意欲旺盛な地合いだった。前日の米国株市場では長期金利の上昇一服などを受けハイテク株などに買い戻しが入り、主要株指数が揃って朝安後プラス圏に浮上、日経平均もこれに追随する動きとなった。
外国為替市場では1ドル=133円台まで円安が進行したことで、輸出セクターには追い風が強まった。米株価指数先物が軟調な値動きを示したこともあり、買い一巡後に伸び悩む場面もあったが、取引終盤は再び買いが厚くなり、日経平均は結局高値引けとなった。骨太の方針の閣議決定を経て、岸田政権の政策を買い手掛かりとする動きが表面化し、防衛関連株などが買われたほか、資源関連や不動産株などにも物色の動きが広がった。
日経平均は上昇して始まり、200日移動平均(7日時点で2万7939円)を上回る水準で推移した。朝方から目先の相場の戻りを見込んだショートカバー(売り方の買い戻し)が進んだ。
市場では「米株価指数先物が東京市場の取引時間中に軟調に推移する一方で日本株が下落しなかったのは、円安の恩恵への期待が大きかった」との声があった。
日経平均は前日までの3営業日で500円超上昇しており、短期的な利益を確定する売りも出やすかった。3月の戻り高値(2万8252円)近辺では上値が抑えられた。
東証株価指数(TOPIX)は4日続伸した。終値は前日比22.95ポイント(1.18%)高の1969.98だった。
東証プライムの売買代金は概算で3兆101億円。売買高は13億38万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1413と、全体の76%を占めた。値下がりは356、変わらずは69銘柄だった。