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【大引け概況】


21日の日経平均株価は反落し、大引けは前日比93円20銭(0.33%)安の2万8564円37銭だった。
 
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米景気の先行き不透明感や円高の進行が重荷となり、利益確定売りに押された。一方、半導体関連で指数寄与度の高い東エレクやアドテストが上昇し、指数を下支えした。
 
前日の米株式市場では、NYダウが前日比110ドル安と3日続落。決算が嫌気されテスラが急落したほか、経済指標の内容を警戒する売りが膨らんだ。これを受けた東京株式市場で日経平均株価はマイナス圏でスタートした。
売り一巡後は値頃感からの買いも入り、一時120円超上昇し年初来高値を更新する場面があった。しかし、上値では利益確定売りに押され、再びマイナス圏に転じ、後場にかけて軟調な値動きが続いた。自動車株や銀行株などが安い一方、半導体関連などハイテク株がしっかり。
 
円相場で1ドル=133円台後半まで円高・ドル安が進んだことも輸出関連株を下押しした。米金利低下を背景に銀行株や保険株の下げも目立った。
 
一方、米ラムリサーチや台湾積体電路製造(TSMC)の決算を受け、半導体市況の底入れ期待が急速に広がり、関連銘柄は軒並み高となった。日銀の金融緩和路線の継続期待や東証の低PBR(株価純資産倍率)企業への改善要請なども追い風となり、日経平均は一時上げに転じて18日に付けた年初来高値(2万8658円)を上回る場面もあった。
 
市場では「日本株を取り巻く環境は悪くないが、米景気悪化の影響が気がかり。株価が一本調子で上げるのは厳しい」との声が出ていた。
 
来週も主要な企業の決算発表が予定されていることもあり、決算を手掛かりとした個別物色の流れが中心になりそうだ。週後半には大型連休を控え積極的な売買は手控えられると考えられ、個人主体による直近IPO銘柄などでの短期的な値幅取り狙いの商いが中心になりそうだ。

 

 
東証株価指数(TOPIX)は3日続落し、前日比4.67ポイント(0.23%)安の2035.06で終えた。東証プライムの売買代金は概算で2兆5650億円。売買高は10億5303万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は938、値上がりは797、変わらずは100だった。
 
きょう東証プライム市場に上場した楽天銀は10時3分に公開価格(1400円)を456円(32.6%)上回る1856円で初値を付けた。その後も堅調に推移し、終値は1930円だった。
 
業種別株価指数(33業種)は銀行業、保険業、鉱業、精密機器などが下落した。上昇は電気・ガス業、機械など。
 
個別銘柄では、三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループが安く、日産自動車やトヨタ自動車が値を下げた。ソフトバンクグループやファーストリテイリングが軟調で、キーエンス、オリエンタルランド、楽天グループ、TDK、日本製鉄が売られた。ソニーグループやニデック、ソシオネクストが下落した。
 
半面、レーザーテックや東京エレクトロン、アドバンテストが値を上げた。メルカリや日立製作所、任天堂が上昇。東京ガスや東京電力ホールディングスが堅調だった。川崎汽、Jフロント、エーザイが買われた。