日経平均は前日までに3日続落し、25日移動平均を下回ったため、押し目買いの好機とみた短期筋の買いが先行した。
国内外で新型コロナウイルスの感染拡大が続くなかも、前日の欧州株市場が総じて切り返しに転じたことや米国株市場でナスダック総合指数が最高値に買われたことなどを受け、半導体関連株などを中心に買い戻す動きが全体指数を押し上げた。
英国で感染が広がっている新型コロナ変異種に対する警戒は強いものの、ワクチンの普及を拠りどころにリスクを取る動きが優勢となった。中国・上海株市場などアジア株市場が堅調だったことも追い風となった。
22日に米議会で可決した追加経済対策を巡り、トランプ大統領が同日(日本時間23日)にツイッターを通じて「恥さらし」と批判し、議会に家庭への給付金の増額などの修正を求めたと伝わった。対策の成否への不透明感からNYダウ工業株30種平均の先物相場が下落し、日経平均も連動して下げる場面もあった。
追加の売り材料がないなか、米ダウ先物やアジアの株式相場が持ち直したことで日経平均は再びプラスに転じた。もっとも相場を一方向に傾けるエネルギーには乏しく、小幅な値動きに終始した。
JPX日経インデックス400は反発。終値は前日比46.55ポイント高の1万5969.41だった。東証株価指数(TOPIX)も反発し、4.09ポイント高の1765.21で終えた。
東証1部の売買代金は概算で1兆8106億円と、約2カ月ぶりに2兆円を下回り、10月26日以来の低水準となった。売買高は9億9101万株。東証1部の値上がり銘柄数は1158と、全体の半分強を占めた。値下がりは942、変わらずは87銘柄だった。