きょうの東京株式市場は主力株をはじめ広範囲に買いが流入し、日経平均は上値追い基調を強めた。前日の欧米株市場は総じて大幅高に買われた。米株市場では大統領選でのバイデン氏勝利の可能性が高いとの見方が強まり、大型の財政出動に対する期待感が景気敏感株などへの先回り買いに反映された。きょうは、その流れを東京株式市場も引き継ぐ形でリスクを取る動きが強まった。
場中では、勝敗を左右する激戦州とされたフロリダ州でトランプ氏勝利と海外主要メディアが伝えた。市場関係者が最も恐れていた「僅差で両者が勝利宣言を出す」といった混乱が回避されそうだとの見方が投資家心理を上向かせた。
午前には一時下落していた米国株の先物相場が、昼ごろから上昇に転じたことも相場を支えた。特にハイテク株で構成するナスダック100株価指数の先物「Eミニ・ナスダック100」が一時4%超高と大きく上昇した。
「このままトランプ氏が再選されれば、民主党のバイデン氏に比べてIT(情報技術)企業への規制強化方針が薄まるとの期待でナスダック100の先物相場が上昇し、日本でも相場を押し上げた」とみる。市場ではトランプ氏の法人税減税などの政策案を改めて評価する動きも広がっているという。
JPX日経インデックス400は続伸。終値は前営業日比193.39ポイント高の1万4672.52だった。東証株価指数(TOPIX)は続伸し、19.30ポイント高の1627.25で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆5601億円。売買高は13億0233万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1524と、全体の約7割を占めた。値下がりは573銘柄、変わらずは82銘柄だった。