前週末10日の欧米市場は聖金曜日の祝日で休場だったが、日本時間13日の時間外取引で米株価指数先物が下落した影響があった。
国内で新型コロナウイルスの感染者数の増加に歯止めがかからず、企業活動や消費を長期にわたって押し下げるとの見方が売りを促した。日銀が上場投資信託(ETF)を買い入れなかったとの観測を受けて後場には下げ幅を広げた。
複数のメディアが中国で新たに確認された感染者数が再び100人を超えたと伝えたのも重荷となった。
この日の株安の大きな要因は、原油安への不安だった。主要産油国は12日、日量1500万バレル以上の減産で合意したが、新型コロナウイルスの流行による経済活動の停滞でエネルギー需要は落ち込んでおり、「投資家は、原油相場を引き締めるには、減産の幅が不十分と判断した」ようだ。
原油価格が低迷すれば米国のシェールオイル業者が発行した社債が債務不履行に陥って金融市場が混乱する、と心配する市場関係者は多い。株式市場はしばらく、新型コロナの動向とともに原油価格にも神経質になりやすいと思われる。
JPX日経インデックス400は大幅反落。終値は前週末比223.15ポイント(1.74%)安の1万2611.65だった。TOPIXも大幅反落し、24.13ポイント(1.69%)安の1405.91で終えた。
東証1部の売買代金は概算で1兆6513億円と2兆円を下回り、1月20日以来3カ月ぶりの低水準だった。売買高は10億5607万株。東証1部の値下がり銘柄数は1740と、全体の8割を占めた。値上がりは380銘柄、変わらずは49銘柄だった。