きょうの東京株式市場は、半導体関連など主力輸出株を中心にリスクを取る動きが顕著となった。前日の米国株市場ではハイテク株中心に主要株価指数が揃って上昇しNYダウは過去最高値を更新、これを受けて東京株式市場でもマーケット心理が強気に傾いた。
前場取引時間中に日銀の内田副総裁のハト派的な発言が伝わったことで、先物主導で日経平均は上げ足を一気に強めた。一時800円を超える上昇で3万6900円台まで上値を伸ばす場面があった。その後はやや伸び悩んだものの740円あまりの上昇で1990年2月以来約34年ぶりの高値を更新した。株価指数先物の売り方の買い戻しを伴って、買いが買いを呼ぶ展開となった。
ただ、個別株は値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を大幅に上回りプライム市場の6割を超える銘柄が下落した。
7日のNYダウ工業株30種平均は最高値を更新した。画像処理半導体のエヌビディア株などハイテク株がけん引し、ナスダック総合株価指数も上昇。東京市場でも東エレクやアドテストが買いを集めた。英半導体設計大手アーム・ホールディングスが米国時間7日夕に発表した決算が市場予想を上回り、同社株が米時間外取引で急騰するなか、アームを傘下に抱えるソフトバンクグループ(SBG)株も物色が活発だった。
ピークを迎えている企業決算も足元業績は良好で、円安傾向の継続もあり、先高期待が高まりやすく、相場は再び上昇基調を強めるとの強気な見方が増え始めている。一方、2月限オプションの特別清算指数(SQ)算出日に絡んだ動きで「SQを通過すれば再び日柄整理局面になる」との見方もあるなど、見方が分かれている。