米政府が中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)への輸出禁止措置に関して一部取引を認める猶予期間を延長すると決めた。米中の対立激化に対する警戒は和らいだとの見方から19日の米株式相場が上昇。また、ドイツや中国で財政出動を伴う経済政策への観測が浮上、株価の押し上げ要因となった。
米中貿易摩擦への懸念は後退したとして電気機器や機械、海運などに買いが入った。各国の景気刺激策への思惑から世界的な金利低下の勢いが一服。不動産や証券といった割安とされる業種の買い戻しも目立った。
しかし、好材料が相次いだ割に、日経平均は上値の重さが目立つ。東証1部の売買代金は低迷したままで、迫力不足の感は否めなかった。
「景気悪化に対応するため世界的には政策対応が急がれている。にもかかわらず、日本の動きは鈍い、景気の先行きを一層不透明にしている消費税増税も控え、日本株の魅力低下が心配される状況だ」というのが市場関係者の言い分だった。
JPX日経インデックス400は3日続伸した。終値は前日比104.99ポイント高の1万3428.14だった。東証株価指数(TOPIX)も3日続伸し、12.44ポイント高の1506.77とこの日の高値で終えた。
商いは低調で、東証1部の売買代金は概算で1兆5837億円と、5日連続で節目の2兆円を割り込んだ。売買高は9億2472万株。東証1部の値上がり銘柄数は1729と全体の8割を占めた。値下がりは347、変わらずは73だった。