週末にG20首脳会議を控える中、こう着感の強い相場展開となった。米株安の流れから小幅に下落して始まると、その後関東地方で震度4を観測する地震の影響もあってか、一時2万1185円67銭まで下げ幅を広げる局面もみられた。
その後、上げ下げを繰り返したが、時間外取引での米株価指数先物高を支えに底堅くなり、後場の早い段階で2万1317円86銭まで強含んだ。
「中国の王受文商務次官は24日、米国と中国の通商担当者が協議しているなどと述べた」とロイター通信が報じ、米中貿易交渉が継続しているとの見方から、株価指数先物に散発的な買いが入ったことも、相場を支えた。
一方で、外国為替市場で円高ドル安傾向にあることで上値が重く、上げ幅は限られた。
20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)を控えて投資家の様子見姿勢も強く、東証1部の売買代金は約4年半ぶりの低い水準に落ち込んだ。
市場からは「後場はほとんど動いていない。金利低下による過剰流動性はプラスだが、円高やイラン追加制裁はマイナス。トランプ米大統領の一言に振り回されても結論が出ず、米中首脳会談までは見送り状態だ」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は反発した。終値は前週末比18.99ポイント高の1万3789.51だった。東証株価指数(TOPIX)は反発し、1.84ポイント高の1574.74だった。
東証1部の売買代金は概算で1兆4115億円、売買高は8億3001万株だった。値上がり銘柄数は1066銘柄、値下がり966銘柄、変わらず113銘柄だった。