朝方は、米中貿易摩擦の激化懸念を背景に2日の米国株式が大幅下落したことを嫌気し、売り優勢で始まった。日経平均株価は2万1000円近辺まで押されると押し目買いや買い戻しが入って下げ渋るなど、底堅さが目立つ一日だった。
プラス圏は遠かったものの、引け間際にきょうの高値をつけ、下げ幅を2桁に縮めて終えた。
市場からは「米中貿易戦争を警戒し右往左往しても、下値には買いが入ってくる。もっとも、上値には手が伸びず、基本的に日経平均2万1000円を中心にしたもみ合いの流れに変わりはない」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400も続落した。終値は前日比34.86ポイント安の1万5070.91だった。
東証1部の出来高は13億1181万株、売買代金は2兆2470億円。騰落銘柄数は値上がり787銘柄、値下がり1220銘柄、変わらず74銘柄。
業種別株価指数(33業種)は、石油・石炭製品、海運業、その他金融業、電気機器などが下落。水産・農林業、陸運業などが上昇。
個別では、コインチェックに買収案を提示したと日経電子版で報じられたマネックスグループが後場に買いを集めてストップ高。OLCや関西電、小野薬は上昇した。
一方、産業革新機構が株式を売却する方針とNHKが報じ、その後、会社からも株式売り出しの発表があったルネサスが後場に急落した。
任天堂やSMCが下落し、T&Dとオリックスも安かった。ファナック、東エレク、SUMCOも売られた。
東証2部株価指数は前日比0.92ポイント安の7216.32ポイントと4日ぶり反落した。
値上がり銘柄数は162、値下がり銘柄数は296となった。
個別では、福留ハム、日本食品化工、プロスペクト、トーヨーアサノ、ジオスターなど18銘柄が年初来安値を更新。誠建設工業、あじかん、アライドテレシスホールディングス、ヒラノテクシード、原田工業が売られた。
一方、アルトナー、魚喜、自重堂、アイ・アールジャパンホールディングス、朝日インテックなど6銘柄が年初来高値を更新。フュートレック、ファステップス、サイオス、櫻島埠頭、エスティックが買われた。